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カープ25年ぶり優勝へけん引。エルドレッド実戦復帰、デラバー加入で競争激化する外国人選手枠

首位を独走するカープを支えるのは外国人選手である。故障離脱していたエルドレッドが実戦復帰し、また新外国人投手を獲得するなどチーム内でハイレベルな競争が繰り広げられている。

2016/07/13

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ルナの卓越した技術は地道な取り組みの賜物

 絶大な信頼を集める主砲が代わっても、カープの勢いは止まらなかった。打率.319、16本塁打と猛打でチームを引っ張ってきたブラッド・エルドレッドが故障により戦線を離脱。チームがピンチになってもおかしくない状況である。

 しかし、カープの外国人選手の層は厚い。二軍からエクトル・ルナが一軍に昇格、6月中旬から4番に座り、エルドレッドとタイプこそ違うが、好調な打線の一角を担っている。

 中日ドラゴンズでの3シーズンで408安打、通算で.316の高打率を残している。その打撃理論は一貫している。「長打を狙うわけでなく、低い打球を広角に放つこと」である。

 もちろん、卓越した技術にはたゆまぬ地道な取り組みがある。ルナが練習で大事にするのはスタンドティーである。ボールをティーの上に置き、止まったボールをミートする練習で、全体練習の後に追加で行うこともある。

『アウトコース』『真ん中』『インコース』。ボールを据える位置にも考えを巡らせる。おまけに「さらにインコース」も設定することで、どんなボールでも対応できるように「コンパクトなバットの使い方」を体に染み込ませる。

 しかも、内角球の対応において、強い気持ちが大事なことも知っている。

「野球をやっている人間にとって、怖さを持ってしまうことはマイナスです。アメリカ時代、顔面に95マイルのボールを受けたことがありますが、自分は、次の打席も踏み込んでいきました。もちろん、危険なボールをかわす技術も必要ですが……」

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