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4位転落の巨人、鈴木尚広の足を生かせず――盗塁数から見る「足攻」の少なさ

遂にBクラスへ転落した巨人。さまざまな要因があげられるが、チームの盗塁数と足のスペシャリストの盗塁数を見ると、「足攻」の少なさが気がかりだ。

2016/07/05

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チーム盗塁数の少なさ

 巨人が苦しんでいる。4日の試合もヤクルトにあえなく逆転負けを喫し、3連敗。屈辱の4カード連続負け越しで借金は5にまで膨れ上がり、4位に転落した。これで首位・広島とのゲーム差は10.5と、厳しい戦いを強いられている。

 低迷の原因はさまざま挙げられるが、その中の1つとしてここまで巨人が両リーグワーストのチーム盗塁数24(4日現在)も大きく関係しているのは言うまでもあるまい。昨季まで2年連続でリーグトップの盗塁数を誇っていたにも関わらず、今季はほとんど足攻が見られないのである。

 昨季までの巨人は打者が塁に出た際には「スキあらば」と積極的に次の塁を狙いに行くことで相手バッテリーにプレッシャーを与えると同時に、得点チャンスを広げていた。

「機動力を駆使しなければ、年々各チームの実力が拮抗しつつある戦国セリーグを勝ち抜くことはできない」とは原辰徳前監督が指揮官時代にミーティングで口を酸っぱくしながら、選手たちに伝えていた言葉。これは一部のメディアでも当時、報じられていたエピソードである。

 だが今季は、そんな勝利に向けて有効な手立てとなるはずの数字が一向に延びていかない。その一方で早くも首位・広島はチーム盗塁数を70の大台に乗せている。しかしながら追う立場の巨人はここまで、その約1/3の盗塁数しか走れていない。

 その上、チーム得点もリーグワーストの250。これらの数字はなかなか接戦をモノにできない得点力不足を露呈する試合が今季続いていることを図らずも証明してしまっている。

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