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オリックス糸井、史上最年長盗塁王なるか。ハイペースで量産「スタートを判断する嗅覚がすごい」【どら増田のオリ熱コラム#78】

 オリックスの糸井嘉男が「マツダオールスターゲーム2016」ファン投票の外野手部門で3位になり、8回目の出場を決めた。ファン投票では5回目の選出となる。昨年のオールスターゲームには、右足と肘の怪我を抱えながらDHで強行出場したが、今年は盗塁がリーグトップの24(7月3日現在)と好調で、5月8日のロッテ戦では通算200盗塁を記録した。  もしこのまま盗塁王を獲得すれば、オリックスでは2002年の谷佳知以来14年ぶりとなる。現在の最年長獲得記録は、福本豊(阪急)と大石大二郎(近鉄)の34歳11カ月だ。シーズン終了時期は年によって異なるが、今季の日程が9月で終了した場合、史上最年長盗塁王の記録を約2カ月(35歳2カ月)抜いて新記録となる。

2016/07/06

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スタートを判断する嗅覚がすごい

「ファンの方には、盗塁の数がハイペースなところを評価してもらえたと思うので、オールスターでは盗塁を決めたいですね」

 オールスターファン投票の中間発表時(4位と発表された)には「今年はダメだ」と思ったそうだが、最後に逆転する形でファン投票で選出された理由についてはこのように自己分析していた。

 オールスター選出会見では、なぜ今年は盗塁数が増えたのかという質問に対して「(昨年に比べて)少し意識が変わったんだと思います」と答えていた。

 この意識の部分について風岡守備・走塁コーチに話を聞いてみると、「僕は今年から来たので去年のことはわからないけど」と前置きをした上で、「塁に出たら走る意欲が人一倍ある選手。牽制でベースに戻ることひとつ取っても、研ぎ澄まされたセンスと能力を持ち合わせているから盗塁の失敗率が低い。スタートに行く(判断する)嗅覚もすごいし、コンディションも数字が表しているように良いわけですから、本人は自信を持つようになったんじゃないかな」と絶賛した。

 3日のロッテ戦でも6回無死1、3塁の場面で1塁走者の糸井は2盗に成功。その後、T-岡田のセカンドゴロ(糸井が盗塁したため併殺打にならず)で得点につなげている。「チームに彼のような選手がいるのは大きいですよ」と風岡コーチは最後に笑みを浮かべていた。

 後半戦になるにつれて糸井へのマークは厳しくなるだろうが、チームにとって唯一タイトル獲得の可能性があるだけに、オールスターの次は史上最年長盗塁王に期待したい。

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