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音楽も野球も同じ。メインに対抗するものがあるとシーンが盛り上がる【音楽と野球 いしわたり淳治さん インタビュー〈#2〉】 

多角的な視点で“新しい野球のミカタ”をお届けする連載「音楽と野球」。今シーズンのトップバッターは、北海道日本ハムファイターズ応援歌「La La La FIGHTERS」の作詞を手掛けた、いしわたり淳治さん。ロックバンドSUPERCARのメンバーとしてデビューし、解散後は作詞家・音楽プロデューサーとして数多くの作品を世に送り続ける、まさに “ヒットメーカー”だ。そんな彼の野球の見方は独特! 個性光る発想が印象的なインタビューになった。

2016/04/30

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大谷君は入団当時の想像を超えたスーパースター

――いしわたりさんのような人がいる一方で、「一生懸命なところが好き!」という種類の人もたくさんいますが、そういった考えはあまり理解できないタイプですか?

 理解できますよ。全員平等にスーパースターになる可能性はありますし。ただ僕がスーパースター好きということです(笑)。大谷君、ダルビッシュは、間違いなくスーパースターだと思っています。

 

――野手では誰でしょうか。
 
 中田翔選手かなぁ。だけど、打って欲しい時に打ってくれないことが多いんですよ。誰もランナーがいない時にホームランを打って、しかも負け試合ということも多い、という印象が何となくあって(笑)。でも今のファイターズで、スーパースターといえば、大谷君と中田翔ですかね。

 

――スーパースターは数字だけじゃなく、印象や話題性が重要ですもんね。では、開幕してまだ1カ月ですが、今シーズンのパリーグ順位予想は?

 やっぱりソフトバンクが1位かな。単純に戦力的な話ならファイターズは3、4番目くらいかも。でも、まだ始まったばかりですから。

 

――個人的に「去年2位だったっけ?」なんて印象があるんです。ごめんなさい(笑)。

 ソフトバンクとゲーム差がありすぎたというのもあって「2位って言ってもさぁ」という2位でしたからね。だけど、僕は絶対的に強いチームが一つあったほうが盛り上がると思っています。音楽でも同じことが言えるんですけど、王道のメインカルチャーがあって、それに対するカウンターカルチャーがあるから面白くなると思うんです。王者がいなくて、みんなで椅子取り合戦のような状態になってしまうと、誰が勝っても同じになって、感動が減ってしまいますから。なので、めっちゃ強いソフトバンクなり、巨人がいて、それとみんなが戦っているという構図のほうが健全だなあと感じます。その意味で今年は、去年より盛り上がる気がします。

 

――なるほど。では、ファイターズの応援歌「La La La FIGHTERS」の詞は、どのようなイメージ・思いで書かれましたか?

 まずは「北海道」ということ。僕は青森出身なので分かるんですけど、北国で野球をやるのは本当に大変なんです。雪が積もったらできないですから。ファイターズはハンデがある中で頑張って野球をしている子どもたちの憧れなんだという思いも込めました。あとは「北海道にプロ野球チームが来た!」という感動も混じっています。初めて北国に来てくれた球団ですからね。僕よりも北海道の人はもっとそれを感じていたでしょうし。

 

――「来て“くれた”」という言い方を聞く限り、いしわたりさんが応援歌の作詞をされたのは、ファイターズと縁があったのだと感じます。

 そうですね。僕も縁を感じています。

〈#1〉はこちらから

 

プロフィール

いしわたり淳治(イシワタリ ジュンジ)

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1977年8月21日生まれ、青森県出身。1997年にロックバンドSUPERCARのメンバーとしてデビュー。アルバム7枚、シングル15枚を発表し、全曲の作詞とギターを担当。2005年のバンド解散後は、作詞家・音楽プロデューサーとして活動。作詞家としてSuperfly「愛をこめて花束を」、少女時代「PAPARAZZI」、SMAP「Top Of The World」などの楽曲を手掛け、音楽プロデューサーとしてもチャットモンチーや9mm Parabellum Bullet、ねごと、NICO Touches the Wallsなどのアーティストを手掛けている。また、音楽スクール「ソニックアカデミー」作詞コースの講師を務めている。

オフィシャルホームページ http://kihon.eplus2.jp/
ソニックアカデミーホームページ http://sonicacademy.jp/mm/

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