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【4月19日~21日セ・パ第8節展望】ロッテは石川が復帰。広島はルナ離脱で4番は新井か

2016年4月19日~21日までの第8節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/04/19

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<セ・リーグ>

 

DeNA-広島 横浜スタジアム

 

 今季2度目の4連敗のDeNAと2連敗中の広島の対戦。17日のゲームで勝利の方程式に持ち込みながら敗れたDeNAは悪い空気を払しょくしたいところだ。投打のかみ合いがうまくいっていない印象だ。1番の桑原にやや当たりがあるものの、チームを引っ張っていくリーダーの存在が必要になりそうだ。初戦の先発は石田。相手の先発は年齢が離れているとはいえ、高校・大学のライバルチームにいた相手だけに、負けられないはずだ。
 広島は、前節の巨人との2連戦では接戦を演じながら連敗を喫した。競り合いを落としたショックを乗り越えたい。初戦先発の野村はこれまで2勝1敗と良い滑り出しを見せている。攻撃にリズムを生む彼の真骨頂のピッチングを見せたい。打線は打率がリーグ2位に転落。主砲のルナの離脱をどう補っていくかがポイントになる。この期に1軍昇格(17日)を果たしたプリンス・堂林は大きなチャンスだ。両チームとも、流れが悪いときだけに踏ん張りたいところだ。

 

阪神-ヤクルト 甲子園

 

 今季初の同一カード3連敗を食らった阪神は、3連勝中と元気が出てきたヤクルトと対戦する。初戦先発の藤浪にかかる期待は大きい。連敗中であることももちろんだが、この2戦では中継ぎ陣が打ち込まれた。藤浪には長いイニングの好投が求められる。打線は、1番の高山はひじの故障などでやや調子が下降気味だ。ケガの具合次第だが、痛みを抱えてのプレーは将来に影を落とす。外国人のヘイグが登録を抹消されドリスが昇格する。そのことで若手にチャンスが来る。将来性を考え、パフォーマンスに陰りの見える鳥谷を三塁に回し、「遊撃手・北条」の育成を狙いたい。
 ヤクルトは広島に代わってチーム打率がリーグ1位に躍り出た。畠山不在とはいえ、山田、川端、雄平の調子が落ちず、移籍の坂口が形を作っているのが大きい。若手の谷内もこの1週間で18打数11安打と乗っている。この打線に支えられ、投手陣は少しずつ安定してきた。阪神を叩いて上位進出を狙いたい。

 

巨人-中日

 

震災の影響により開催が中止。

<パ・リーグ>

 

楽天-オリックス 東京ドーム Koboスタジアム宮城

 

 初戦が東京ドーム開催の変則的な3連戦。楽天は故障者が続出、さらには17日の試合で、クローザーの松井裕が打たれるなど5連敗とムードがよくない。開幕の頃から戦い方を変えるわけだから、厳しい状況であるのは間違いない。初戦先発の塩見はけがの辛島に代わっての抜擢とはいえ、開幕ローテーション投手であり、問題はない。2戦目の美馬には長いイニングを投げてもらいたい。打線は1番打者に誰を置くのかがポイントになりそうだ。17日の試合で3安打の聖沢か、ルーキーの茂木もいい選択だ。二人を並べてみるのも、面白そう。
 オリックスは前節を2勝1敗と乗り切り2節続けて勝ち越した。平野をクローザーに据えて安定した。とはいえ、登板過多は避けたいところ。先発陣のディクソン、東明、山崎福に掛かる期待は大きい。打線は、糸井が好調を維持しているのが大きい。1番打者を固定できないのは課題だが、思い切って西野に任せるのもありだ。糸井の存在感を生かすために、その前後を打つ打者に誰を据えるかがキーになりそうだ。

 

日本ハム-西武 札幌ドーム

 

 打線に上昇傾向の兆しがみえる日本ハムが投打に精彩を欠く西武を迎える。日本ハムの吉川は西武との前回対戦では突如崩れてノックアウトされた。序盤が悪くなかっただけに、今回の登板ではしっかり粘りたい。3戦目予定のバースは日本の野球に慣れてきた。角度のあるボールは相手の脅威となる。調子の良い打線はエースの岸や菊池といった好投手を打ち崩したい。二人を打てば、今の上り調子が確実なものになる。
 西武はこの節から今季初の6連戦となる。そのためローテーションを再編してくる。初戦の岸は開幕してから昨季の上位との対戦が続く。厳しい対戦ばかりだが、本人は意気揚々に臨む。2戦目には野上、3戦目には中5日で菊池の登板が予想され、こちらもその戦略がどうはまるかも注目したい。打線は、1番の秋山と4番の中村以外の打順を変えすぎるあまり選手のメンタルが安定していない印象だ。そろそろ定着させたい。もともと破壊力を持っているだけに、その力を生かす采配を見せてほしい。

 

ロッテ-ソフトバンク QVCマリン

 

 ロッテは2週連続して日曜の試合で連敗をストップ。いまだ平日節の初戦は一度も落としていない。そこへ今節は戦列を離れていた石川が復帰する。エース級の役割を期待されている投手だけに、ここは彼らしいピッチングを見せてほしい。昨季のレギュラーシーズンのソフトバンク戦は3戦全敗しているが、今季は違いを見せたい。同級生・柳田との対決も楽しみだ。前回、プロ初完投の二木、すでに4勝の涌井と役者を揃えてソフトバンクに挑む。打線は、開幕の頃の調子の良さはやや落ち着いてきた感はあるが、井口や高濱などレギュラーではない立ち位置にいる選手が抜擢に応えるなど選手層の厚さは強みだ。今週はどんな選手が台頭してくるか。
 ソフトバンクは1週間負けなしの6連勝とエンジンの回転数を上げてきた。地元九州の熊本県などが震災の被害に直面している現状、メンタル的に難しさもあるが、勝利を届けたい。初戦先発のバンデンハークは前回登板で今季初勝利を挙げた。そもそも、調子は悪くなかっただけにこれから勝利を重ねたい。打線は柳田の連続試合四球記録も気になるところだが、内川の存在感も見逃せない。また17日の試合では途中出場の吉村が神がかり的な活躍を見せた。選手層の厚みは両リーグNO.1だ。