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【4月1日~3日】セ・パ第3節展望

2016年4月1日~3日までの第3節、勝負のポイントはどこにあるか。

2016/04/01

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<パ・リーグ>
第3節 楽天―西武 Koboスタジアム宮城 ピックアップゲーム

 

開幕3カード目。楽天は則本、塩見、釜田の若い力で挑む。則本は開幕戦で序盤に痛打を浴びたが、修正能力の高さはさすがエース。塩見は今季に懸ける想いは強い。3戦目に先発予定の釜田は走者を背負ってからのピッチングが圧巻。2013年の田中将大を彷彿とさせる。好調の西武打線を、この若い3人がいかに抑えられるか。

 

一方の西武は菊池、十亀、バンヘッケンの先発が濃厚。菊池は開幕戦こそ勝利を挙げられなかったが、ピッチング内容は昨年と見違えている。則本との対戦でも前回と同じピッチングができるか。前回の登板では初回5失点を喫した十亀は同じ轍は踏みたくない。昨季は菊池と十亀の2人で楽天戦は6戦負けなし。相性を味方につけたい。注意するのはFA移籍の今江あたりか。

 

第3節 オリックス―ロッテ 京セラドーム

 

ようやく本拠地開幕戦を迎えるオリックスは金子で勢いをつけたい。前の試合では7四球と荒れたが、それほどひどい状態ではない。2戦目はケガの近藤大に代わって近藤一が先発の予定。このチャンスを生かしたい。打線のほうはこれまでの試合は少なくとも3点は取れている。心配されたクローザーのコーディエは2Sを挙げてアジャストしてきているだけに、見通しは明るい。課題を挙げるなら下位打線か。

 

一方のロッテは前節の最終戦で零封負けしたのが、どれだけ尾を引くか。1戦目は涌井が先発。昨季はオリックス戦3戦3勝だが、それ以前のシーズンではオリックスを得意としていなかっただけにどちらに転ぶか。前回登板でKOされた2戦目登板予定の大嶺にとっては大事なゲームになる。後ろに投手がいることを念頭に入れて、思い切って腕を振りたい。3戦目はディクソンとスタンリッジの外国人投手の対決が予想される。ロッテ打線は良いときと悪いときの差がはっきりしている。粘りを見せたいところだ。

 

第3節 日本ハムーソフトバンク 静岡、東京ドーム

 

日本ハムのホーム開催だが、静岡・東京での変則開催。大谷の先発に地方球場もどよめくだろう。大谷は昨季打ち込まれたソフトバンク打線をどう抑えることができるか。2戦目登板が予想されるメンドーサはスロースターター。まだベストの状態ではないとみる。ここは粘りのピッチングで何とか試合を作りたい。打線は4番の中田のバットがまだ本調子ではないが、後ろを打つ近藤が好調とあって心配はない。近藤と中島が結果を残しているのは大きい。

 

一方のソフトバンクは攝津、バンデンハーク、武田の先発が濃厚だ。攝津がやや心配だが、後ろの2人の安定感は出色。打線は好調の本多をどう生かすかだろう。前節は1番に据えたが、今節も続けたい。また捕手起用もキーポイントになりそうだ。これまでは斐紹と高谷を併用しているが、調子が今一つの初戦先発の攝津の女房役はどちらが務めるか。

 

<セ・リーグ>
第3節 ヤクルト―中日 神宮球場

 

初戦は開幕投手がそのままぶつかる。侍ジャパンの一員でもある小川と大野の対決だ。小川は初登板を6回2安打1失点の状態は悪くない。先週と同じなら先発は石川、原が濃厚だ。心配なのは中継ぎ陣だ。起用が後手に回っている印象が否めない。昨季ほどの良い循環にはいまだ至っていない印象を受ける。打線は試合を重ねるごとに調子を上げてきている。前節の阪神戦では初戦を落としたものの、2戦目に打線がうまくつながった。当分の間は、打線が投手陣を引っ張ることになるのかもしれない。

 

中日はエースの大野のピッチングに大きな期待が掛かる。開幕ローテだった濱田達が早々に2軍降格。再編を余儀なくされている。ただ、他の投手はこれをチャンスととらえたい。先週は山井が乱調。ネイラーも絶好調とはいえない。それだけに大野に1勝を挙げてもらって後を楽に迎えたい。打線は前節の最終戦で1イニング7得点。なかでも、覚醒の時を迎えつつある高橋が満塁弾を放つなどインパクトを残している。どんな球で強く触れる打者だけに心強い。いまだ好調のビシエドと打順を並べるのか離すのか、谷繁監督の采配にも注目だ。

 

第3節 広島―巨人 マツダスタジアム

 

前節を1勝2敗と負け越した広島は悪い流れを断ち切れるか。初戦先発にはドラ1ルーキーの岡田が立つ。開幕投手のジョンソンを中5日で回したためだ。岡田はオープン戦では序盤に失点してもアタフタしなかったが、公式戦ではどのように振る舞えるか。たとえ敗れても、2戦目以降に黒田が控えているだけに思い切って巨人に挑みたい。課題は前節の3戦目で崩れた中継ぎ陣だ。1イニング7失点はしばらく尾を引くかもしれない。

巨人は広島と同じくエースの菅野を中5日で回したため、初戦は高木勇が先発する。今季の巨人はしばらく若い力で乗り切るしかないが、前回登板で6回1失点にまとめた田口とともに、イキの良さで乗り切りたい。打線は1番の長野から5番までが好調。村田にも逆方向への強い打球が出るようになり厚みが出てきた。前日、菅野の勝利は消えたが、延長戦を競り勝ったのはかなり大きい。

 

第3節 DeNA―阪神 横浜スタジアム

 

1勝2敗で苦しい戦いが続くDeNAはホームで阪神との3連戦だ。初戦の先発は井納が務める。井納が投げると不思議と得点力が上がるだけに要所を締めたい。2、3戦目の先発が濃厚な久保康と石田は、前回登板は悪くなかった。盤石の中継ぎ陣につなげて勝利を挙げたいところだろう。打線はいまだ元気がないのが心配だが、前日のゲームで2度同点に追いついた粘りは評価できるのではないか。初戦の能見には昨季勝ち越しているだけに、相性の良さを味方にして勢いをつけたい。

 

阪神はとにかく元気だ。開幕の頃の勢いはやや落ち着きつつあったが、前日、ルーキーの高山が先頭打者本塁打を放ち、また元気を取り戻した。前節のヤクルト3連戦は接戦ばかりになったが、昨季の覇者のヤクルトと打撃戦を演じられるのは前向きに捉えていい。投手陣は能見が先陣を切るが、岩貞、藤川の先発が濃厚。特に2戦目の岩貞は絶好の好機を生かしたい。藤川は前回登板で勝ちきれなかった悔しさをつなげられるか。