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投球の幅を広げた楽天・釜田佳直。ゴロを量産、107球から見えた成長

楽天の釜田佳直が、27日の登板で勝ち負けはつかなかったが8回無失点にソフトバンク打線をおさえた。

2016/04/03

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8回無失点、ゴロアウトは10個

 27日のKoboスタ宮城で行われた、開幕カードのソフトバンクとの第3戦。楽天は10回に大量失点を喫し0-7で敗れたが、澄み切った青空と天然芝の鮮やかな緑に彩られ、「闘球」が春風のように躍動した。

 楽天の先発、今季初登板の釜田佳直が紡いだ107球だ。

 開幕前の対外戦初先発を2月25日ホークスとの練習試合でスタートさせた高卒5年目右腕。そのときは4回6安打5四死球6失点とソフトバンク打線に飲み込まれる形になったが、この日は8回無失点。8回まで投げたのは1年目8月のプロ初完封勝利以来だった。

 打者29人に許した安打は、内野安打1本を含むわずかに3本だ。4つの三振を奪い、与えた四球は2つ。
 これまでの釜田は綺麗なストレートを軸に、120km台後半から130km台前半のスライダーを多投していた。しかしこの試合では130km台後半のカットボールを中心に、スライダーやカーブ、フォークなどの変化球と組み合わせて、ストライクゾーンの中で球を動かし、打ち損じを誘った。これは従来あまり見られなかった投球術だ。
 打ち取った凡打は実に11本。中盤以降はゴロアウトも増えてその総数は10個を数えている。

 特に5番・カニザレスとの3打席を完璧に抑えたのが大きかった。
 この3打席は1回2死一、三塁、4回無死一、二塁、6回2死一塁といずれも得点圏に走者を置いたシーンだった。
 前日2安打1四球1打点と当たりが出ていた鷹の助っ人打者に対し、変化球主体の全10球。合計7球で空振りを奪い、3打席連続三振にねじ伏せた。

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