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メジャーリーグスカウト陣も驚かせた、楽天・オコエ瑠偉のハイレベルな感受性と吸収力

3月26日のソフトバンク戦(コボスタ宮城)ではプロ初盗塁もマークした楽天のドラフト1位ルーキー・オコエ瑠偉。爆発的なスピードで成長を遂げている。

2016/03/27

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メジャーリーグのスカウトたちの評価

 メジャーリーグ球団の日本担当のスカウトたちも当時のオコエ評は、ほぼ共通見解だったようだ。しかし、決して「×」を付けていたわけではない。緻密なスカウティングリポートを基にした彼らの寸評を総合すると、オコエの特筆すべき評価ポイントは感受性と吸収力が「信じられないほどのハイレベル」であることだという。
 
 実際に昨夏の甲子園でスタンドから関東一高の全試合を生チェックし、オコエに関しても過去の経歴や人物像の解析まで事細かに行っていた1人のメジャースカウトは「あのようなタイプのプレーヤーはプロに入ったら、すごい勢いで進化を遂げるはず」とも〝予告〟していた。
 
 つまり守備や走力はもちろんのこと、やや劣る打撃についても持ち前の感受性と吸収力の高さによってプロ入り後は苦手どころかストロングポイントになりうるという読みである。
 

ハイスピードで成長しつづける

 確かにオコエは楽天に入団後、それまでの金属から木製にバットを持ち替えると春季キャンプでは池山隆寛一軍打撃コーチらの徹底指導のもとで猛特訓を繰り返し、その結果見事なまでのハイスピードで成長を遂げている。
 
 松井稼頭央や今江敏晃ら先輩野手陣にも連日に渡ってしつこいぐらいの質問攻めを繰り返し、さまざまな金言やアドバイスを受けながら自分の「糧」にしているとも聞く。
 
 楽天の梨田昌孝監督や池山コーチら首脳陣がオコエの打撃を初めて見て、その余りの荒削りさに「どうしようかと頭を抱え込んだ」と思わず口を揃えたという話もキャンプ当初は多くのメディアで報じられていた。しかし、それも今や昔。18歳の若武者は高卒ルーキーとして12球団唯一の開幕一軍の座を勝ち取り、堂々のプレーを見せ続けている。
 
 メジャーをも驚嘆させた高い感受性と吸収力でグングン進化するオコエの一挙一動から目が離せそうもない。

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