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由伸巨人V奪回へ「ショート坂本依存」からの脱却【死亡遊戯コラム】

キャプテン2年目のシーズンを迎える巨人の坂本勇人。レギュラー定着後、毎年ほぼ全試合に出場してきたが、近年は故障などに悩まされることも増えてきた。

2016/02/21

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存在感を増すがゆえに

巨人は「阿部慎之助のチーム」。
 
原前監督時代によく使われた言葉だ。
だが、同時にここ数年で徐々に「坂本勇人のチーム」になりつつある。
坂本の昨季12本塁打、68打点は12球団の正遊撃手でトップ。
捕手と遊撃手という通常ならば守備力重視のポジションで、原巨人には阿部と坂本がいるアドバンテージは大きかった。
阿部は15年シーズン開幕を一塁手として迎えるも、16年は再び捕手専任。
もう一度「打てるキャッチャー阿部」がチームのストロングポイントとして機能するか注目が集まる。
 
そして坂本はキャプテン2年目のシーズンだ。
今季は「3割、20本、25盗塁」と具体的な目標を掲げキャンプインした背番号6。
昨年の4月に左ふくらはぎの張りで故障で戦列を離れたが、登録抹消は2007年9月12日以来8年ぶり。
つまり2年目の2008年に19歳でレギュラー定着してから、毎シーズンほとんど全試合に出場し続けてきた。
27歳にしてすでにキャリア通算1139試合に出場し、1234安打を放っているスペシャルワン。
遊撃守備でもリーグ屈指の守備指標を誇り、プレミア12では最優秀守備選手を受賞。
さらにキャプテンも務め、年々その存在感は増している。
 
だからこそ、坂本がアクシデントでいなくなった時にチームへのダメージも大きい。
巨人の15年ショート出場数は坂本勇人130、井端弘和11、寺内崇幸8、吉川大幾2。
井端は昨年限りで引退したので、実質1軍レベルの遊撃手は坂本ひとりというのが現状だ。
寺内や吉川も高い守備力を誇るも、攻撃力という観点では坂本より大きく劣ってしまう。
そこで、オフに由伸巨人が選択したカードが「元ロッテのルイス・クルーズ補強」というわけだ。
いつの時代も補強とはチームの不安要素をひとつずつ潰す地道な作業である。

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