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福良監督も評価。オリックス若月、目指すは「未来」ではなく「現在」の正捕手【どら増田のオリ熱コラム#66】

昨年の一軍での経験を糧に、オリックスの正捕手の座を今季3年目の若月健矢が狙う。

2016/01/31

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秋季キャンプは打撃強化に励んだ

2014年にドラフト3位で指名され花咲徳栄高校からオリックスに入団した若月は、同期の園部聡、吉田雄人、奥浪鏡とともに「2020年東京五輪の日本代表候補」(加藤康幸編成部長)の期待を込めて獲得された一人。

同じく同期で18U野球ワールドカップ(日本は準優勝)をともに戦った楽天の松井裕樹や西武の森友哉は1年目から一軍で活躍しているが、若月もシーズン終盤ながら高卒2年目で一軍の試合に出場し、先発マスクを被ったのは大きい。その経験は秋季キャンプでも活きたという。

「一軍に出場したことで、通用したところとしなかったところがハッキリして、キャンプでやらなきゃいけない課題が具体的に見えました。一軍では打撃がまったくだったので、自分の打撃を見つけたり、バント、エンドランを決められるような練習をしました」

秋季キャンプでは新任の高橋慶彦打撃コーチをはじめ、複数のコーチが若月の打撃練習に付きっきりで指導していたのを見ても首脳陣の期待の高さが伺える。

二軍では一軍復帰前のソフトバンクの大隣憲司からポール直撃のホームランを放つなど、もともと打撃センスも持ち合わせているだけに、昨年手に入れた「初勝利」「初ヒット」に続く3つ目の記念ボールとなる「初ホームラン」ボールを今年は加えたいところだ。

熾烈な捕手争いについては「まだ若いから……とは思わずに、元気を出して当たり前のプレーを当たり前にできれば結果はついてくると思います」と話した。

現在オリックスの捕手争いは、正捕手の座への返り咲きを狙っている伊藤光、安定の2番手キャッチャー山崎勝己、パワフルな打撃が魅力な4年目の伏見寅威、そして若月の四人で繰り広げられている。

福良監督は全員を横一線で競争させると明言しており、2年連続で春季キャンプを一軍でスタートする若月にも十分チャンスがある。

「今年は勝負の年だと思います。チームの戦力になれるよう頑張ります」

高卒3年目キャッチャー若月健矢は”未来”ではなく”現在”の正捕手を目指し、2016年シーズンに挑む。

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