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ドミニカを代表する守護神が阪神へ――マテオ「プレッシャーはない」。現地関係者も太鼓判

ドミニカ屈指のクローザーが日本へやってくる。7日、阪神タイガースからマテオと選手契約で合意したと発表された。

2016/01/18

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高橋康光



ドミニカリーグでタイトルを総なめ

 昨シーズンはリーグのセーブ記録を樹立し、MVPと最優秀投手に輝き、今シーズンも抜群の安定感を見せ、ここ2シーズンドミニカ共和国ウインターリーグにおいて別格の働きを見せているマルコス・マテオが2016年、虎の新守護神として日本球界にデビューする。
 7日、阪神タイガースからマテオと選手契約で合意したと発表された。

 現在、所属するエストレージャス・オリエンターレスで来日に向けて調整中という彼に話を聞くことができた。

――現在の状態は?

「いいですよ。今はもうチーム(エストレージャス)では投げていないし、日本行きに向け、練習やマッサージを受けに球場に来ている感じです」

――昨年はサンディエゴ・パドレスで26試合に登板しています。MLBでプレーし続けるチャンスもあったと思うのですが、なぜ日本行きを選んだのですか?

「もちろんその選択肢もありましたけど、日本でプレーすることに興味もあったし、何より日本のほうがよりよい条件を提示してくれたのも大きいですね」

――これまでに日本球界からのオファーはあったのですか?

「いや、なかったかな。これまではアメリカでのプレーを優先していたこともありますし」

――チームメイトとなるマウロ・ゴメス選手とはもうコンタクトは取ったのですか?

「ええ。彼とは出身地も近いんですよ」

――彼から日本球界についてアドバイスなど受けたのですか?

「いや、まだそこまで細かい話はしていないです」

――日本のリーグについての印象は?

「ハードだが、素晴らしいリーグだと皆が言っていますね」

――日本ではアメリカやドミニカのようなパワーヒッターは多くないですが、そのかわりにコンパクトに当ててくる打者が多いです。日本向けの対策などありますか?

「特別な対策というのはないですね。ピッチャーとしてやるべきことは、どこでプレーしても同じですよ。アメリカやドミニカでやってきたように、とにかく自分の仕事に集中し、ハードにプレーすることです」 

――日本でプレーする多くのドミニカ人選手が、日本の野球や日本文化へのアジャストが成功のカギになると言っています。

「アメリカでもそうだったし、どこへ行ってもリスペクトの気持ちを持ってプレーしてきましたよ。日本でもそう。でも、まずは自分のやるべきことに集中です」

――すでに聞いているとは思いますが、阪神タイガースは日本でも随一の人気と伝統を持つ球団です。毎試合大観衆の前で登板する阪神のクローザーは常に大きなプレッシャーと戦うことになります。

「問題ないですよ(笑)アメリカやドミニカでも大観衆の前でプレーしてきたし、打たれればヤジも飛ばされるし、物とか投げられたりとかね。そんなことはどこでも同じでしょう。でもグラウンドに入ればそういうことは気にならないですよ。プレッシャーはないですね。自分の仕事に集中するだけです」

――色々な関係者と話しましたが、皆、あなたの日本球界での活躍を信じています。

「それは、そうなるといいですよ。とにかく1年目ですし、やるべきことに集中します」

――タイガースファンにメッセージを。

「皆さんがハッピーでありますように。まずはキャンプでファンの皆さんにお会いできることを楽しみにしています」

 ドレッドヘアーにタトゥー、ピアスというワイルドな風貌とは裏腹に小声でボソボソと話すマテオ。インタビュー中に何度も「mi trabajo(ミ トラバホ)=自分の仕事、やるべきこと」というフレーズを使っていたのが印象的であった。

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