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【データで選出9・10月月間MVP】逆転優勝、オリックス投打の主軸がリーグトップに。巻き返し狙う中日は若手選手が躍動

2022/10/11

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産経新聞社、DELTA



山本由伸が圧巻の4ヶ月連続リーグトップ


 
 投手のWARは投球の質と量両面でどれだけ貢献したかから求められる。質は「奪三振」、「与四死球」、「被本塁打」、量は「投球回」によって決まり、そこから平均的な投手と比較しどれだけ多くの失点を防いだかを算出。それが何勝分に値するのか換算したものが投手のWARとなる。
 
 投手部門でパ・リーグは山本由伸(オリックス)、セ・リーグでは小笠原慎之介(中日)がそれぞれ1.75、1.50とトップのWARを記録した。
 

 
 山本はなんと本企画が行われた6回のうち、4回で投手リーグトップをマーク。6月から4ヶ月連続と圧巻の存在感だ。内訳を見ると、この月も山本は全項目でハイレベルな成績を記録。これに加え12球団トップとなる39イニングを消化。優れた投球内容だけではなく、「量」の面でも大きな貢献を果たした。野手部門でリーグトップの貢献を見せた吉田とともに、投打の主軸が逆転優勝を導いた。
 
 セ・リーグでは小笠原がリーグトップ。平均が20%弱となる奪三振割合(奪三振/打者)で30.7%を記録。この値は9・10月に20イニング以上投げた投手の中で唯一の30%超えとなった。また同じく中日の髙橋宏斗も27.1%と高い奪三振割合を見せている。野手編で紹介した岡林、土田らも併せ、今回は中日勢が目立った。来季に期待を抱かせる月となったのではないだろうか。
 
DELTA@Deltagraphshttp://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~5』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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