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向上心の塊! プロ野球、テスト生から主力選手にまで這い上がった5人

2023/03/20

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産経新聞社



野村克也


出身:京都府
投打:右投右打
身長/体重:175cm/85kg
生年月日:1935年6月29日
ドラフト:-
 
 選手としてだけでなく、監督としても計り知れない実績を残した野村克也も、テスト生からプロの世界に飛び込んだ選手の1人だ。
 

 
 峰山高校(京都府)からテスト生として南海ホークスに入団した野村だが、契約金はゼロ。厳しい環境からのスタートとなった野村は、1年目(1954年)の出場試合数が9試合に終わり、ヒットもなし。すると、シーズンオフに球団から戦力外通告を受けた。球団側としては、野村の成長は見込めないと感じたのだろう。
 
 その戦力外通告に対して、野村は「帰りに南海電鉄の電車に飛び込んで死にます」と伝えたという。1年目はブルペンキャッチャーがほとんどだった野村にとって、球団の判断は納得できないことだった。その言葉を聞いた球団側は動揺し、なんとか翌年も在籍することが決まる。
 
 2年目は1軍出場こそなかったが、3年目は129試合に出場しレギュラーを獲得。さらに4年目(1957年)は初の打率3割、30本塁打を記録。その後も活躍を続け、1965年は打率.320・42本塁打・110打点で戦後初の三冠王となった。テスト生から入団した野村は、通算657本塁打を放った強打者として今後も語り継がれるだろう。

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