「居場所を見つけた」DeNA・山崎康晃。監督の打診も断りクローザーにこだわった2015年
新人王に輝いた山崎康晃にとって、この1年はどのようなものだったのか。来季はラミレス監督が指揮をとるが、引き続き、クローザーとしてチームに貢献したいという気持ちが山崎にはある。
2015/12/31
クローザーでチームの力になったことは自信
というのも、今季は疲労が続いて2週間の登板回避があったのだが、実は、このとき、中畑前監督から「クローザーからの降格」を打診されたのだが、山崎は受け入れなかったのだという。
「クローザーじゃなくてもいいじゃないかと言われたんですけど、僕はそれまで、クローザーで投げてきました。わがままな言い方に思われるかもしれませんけど、僕は体に鞭を打って投げていた時もあったので、そこは何とかクローザーとしてやりたかった。監督室に呼ばれた時にも、自分の意見を言わせてもらいました」
結局、チームが連敗中とあって、登板しない日が続いたのだが、投げないことで感じることもできた経験は来季に生きるはずだ。
先発ローテーションとして期待された入団から、クローザーとしての獅子奮迅の活躍。
来季からの先発転向を推す声もあるが、「自分の居場所」を見つけたこの頼もしいルーキーはこう話す。
「チームの環境の中で変化もあると思うので、先発をやれと言われればしっかり準備していきたいです。ただ今季1年、クローザーでチームの力になれたということは自信になっています。来年以降も、自分たちとしてはクローザーとして頑張りたい気持ちがあります。僕は数字を気にしないタイプですけど、クローザーにおいては今年できなかった40セーブ、もしくは、セーブ王になりたい。自分がやっていることが間違っていないと思えるように、結果を残したいです」
彼の肩やひじは疲れているだろう。
それは筆者も危惧するところだ。
しかし、彼の言葉を取材ノートで再確認するたび、また、ツイートでの発信を読み返すたびに思うのだ。
山崎なら、彼の反骨心があったなら、どんな困難も乗り越えてしまうのではないだろうか、と。