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故障さえなければ…歴代“ガラスの天才”5人。けがと戦い抜いた一流打者たち

2024/03/09

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産経新聞社



吉村禎章

 吉村禎章は、深刻な怪我を負いながら復活を果たしたことで有名だ。
 
 高卒3年目の1984年は、規定打席未満ながら打率.342、13本塁打という好成績を残す。その後は外野のレギュラーとして打率3割を超えるシーズンを続けたが、1988年に左翼の守備機会で中堅手と衝突。プロ通算100号を記録した1日だったが、一瞬で悲劇の日に変わってしまった。
 

 
 吉村の怪我の程度はあまりにひどく、左膝靭帯4本のうち3本を断裂。腓骨神経も損傷していた状態だった。その後、渡米して2度の手術を受け、壮絶なリハビリに励んだ。
 
 そして1989年9月2日のヤクルト戦で、代打として復帰。吉村の名前がコールされると、東京ドームは大歓声に包まれた。その勇姿は多くのファンに刻まれているだろう。翌1990年には84試合出場で打率.327、14本塁打の好成績。リーグ優勝を決める値千金の一発も放った。大怪我からの復活、そして優勝を決めるホームラン。吉村の野球人生は多くの感動をもたらした。

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