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故障さえなければ…歴代“ガラスのエース”5人。けがに泣かされた一流投手たち

2024/03/09

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産経新聞社



館山昌平

 数多く右肘にメスを入れ、幾度となくマウンドへ帰還した不屈の右腕・館山昌平。彼のプロ野球人生は、まさに怪我との闘いと言っていいだろう。
 
 日本大から入団した館山は、1年目の2003年から先発としての登板機会を得る。ただ、初勝利を挙げることはできず、2004年のキャンプで右肘を痛めて右肘靱帯再建手術(通称:トミー・ジョン手術)を受けた。同年は一軍登板なしに終わったが、翌2005年に復帰すると、プロ初勝利を含む2桁10勝を記録した。
 

 
 その後は先発、リリーフの両輪で登板を重ね、先発に専念した2008年は12勝3敗、勝率.800、防御率2.99の成績で最高勝率のタイトルを獲得した。同年から5年連続2桁勝利をマークし、2009年には最多勝(16勝)を戴冠。防御率も2点台を記録することが多く、右のエースとして高い安定感を誇った。しかし、2013年シーズンの開幕直後、再びトミー・ジョン手術を受けることとなった。
 
 2014年にも3度目の手術を決断。苦しいリハビリが続いたが、館山は再びマウンドに帰ってきた。2015年6月28日の巨人戦で、814日ぶりの一軍復帰登板。同年は6勝を挙げ、ヤクルトのリーグ優勝に貢献した。2019年限りで現役を引退した館山。度重なる困難を乗り越え掴んだ通算85勝は、誰よりも重みのある勝利数ではないだろうか。

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