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松井でも上原でもない。巨人注目の春季キャンプ、主役の座を射止めるのは誰か?

来年の宮崎春季キャンプに巨人OBの松井秀喜氏(元ヤンキースなど)と上原浩治(レッドソックス)の来訪を高橋監督が熱望しているようだ。

2016/01/02

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主役はコーチではなく、選手

 2014年の宮崎春季キャンプを思い出す。
 ここで松井氏は巨人から「臨時コーチ」という肩書きでオファーを受け、12年ぶりに古巣の同地キャンプへ全日程に参加した。誰もが認めるスーパースターの松井氏を一目見ようと、宮崎のキャンプ地には大勢の人が集まり、各メディアも一挙一動を常に追いかけた。期間中は連日に渡って新聞やテレビ、ネットの記事には「松井臨時コーチが○○」といった見出しが躍り、さながら〝ゴジラフィーバー〟となったのは記憶に新しいところだ。
 
 だが、この流れに対して再三釘を刺していたのが、他ならぬ当人の松井氏だ。
「私の立場はあくまでも臨時コーチ。主役は選手たちです」という同氏の発言は当時、主要メディアに何度も登場していた。その考えは、今も当然変わっているはずがない。無論、上原の胸中も同じ思いであろう。
 
 2年ぶりのリーグ優勝、そして4年ぶりの日本一に輝くためにも新しいファンの獲得を含め今まで以上の大きな声援が必要不可欠。
 高橋体制で新チームの本格始動となる宮崎春季キャンプは、その足がかりを作り上げる上で極めて大切な期間だ。
 そういう意味でもG戦士たちには来年2月、個々のコンディションとチーム力の向上を図りながら必死に汗を流してほしいと切に願う。
 
 9月5日のDeNA戦(横浜)でプロ初本塁打を放つなど一軍17試合に出場し、今オフに参加した台湾ウインターリーグでは打点王に輝いたルーキー・岡本和真が飛躍の2年目シーズンへ向けてどのようなアピールを見せるのか。そして早々と来春の開幕登板が濃厚とみられているエース・菅野智之の調整ぶりにも興味をそそられる。
 
 当然、悔しい結果に終わった坂本勇人、長野久義、阿部慎之助、村田修一ら主力野手陣たちも「今季こそは」とネジを締めてキャンプに臨んで来ることだろう。
 
 キャンプでは、OBよりも選手おのおのが主役の座を奪い、2016年シーズンで大暴れを果たすことを全国のG党も願っているはずだ。

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