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「糸井やT-岡田に頼っていてはダメ」大量12名の指名を行ったオリックスのドラフト戦略

オリックスは今年のドラフト会議で育成を含めると12人も指名した。フロントはどのような狙いをもって、それぞれの選手を指名したのだろうか。

2015/12/27

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育成の強化に本腰

 オリックスは20日、大阪市内のホテルで「新人選手入団発表記者会見」を開いた。今年は昨年の9人を超える10人を本ドラフトで指名。さらに育成も2人指名した。

 今季は昨年ドラフト下位で指名された西野と小田が活躍し、1位の山崎福也、4位の高木伴のほか、坂寄や”都立の星”鈴木優も一軍マウンドを経験。2年前のドラフト3位の若月も今季終盤に昇格し、スタメンマスクを被り好リードしたことで注目された。

 来年から春季キャンプを一、二軍ともに宮崎で実施し、再来年にチームの練習施設や本拠地をはじめとした二軍の機能を舞洲に移転する。オリックスは育成部門の強化に本腰を入れ始めた。

和製ハーパーへ。吉田の背番号は34番

「日本人の大砲がどうしても欲しかった」(加藤康幸編成部長)

 事前の予想では大商大の岡田を本命視する声が多かったが、1位は侍ジャパン大学代表で4番を務めた吉田正尚外野手(青山学院大)を指名した。

「オリックスには糸井さん、駿太さんと左の外野手の方がいらっしゃるので、自分のことをこんなに高く評価してくださってるとは思いませんでした」と本人もオリックスの1位指名には驚いたようだ。

 背番号はひとつ年上のメジャーリーガー、ブライス・ハーパー(ナショナルズ)がつけている34。ハーパーは今季本塁打王とMVPに輝いている右投げ左打ちの外野手。日本では金田正一さんの影響で左腕のピッチャーがつけるイメージが強いが吉田は「自分の番号にしたいですね」と語った。

 侍ジャパン大学代表の壮行試合では、NPB選抜で出場した西武の高橋光成からホームランを放ち、高校代表との対戦では2打席連続ホームランを甲子園で打ったように、体は大きくないが、主砲候補としてのパンチ力は十分に備えている。

「前でも後ろでも投げられるタイプ。2位で獲れたのは大きい」
 加藤編成部長にそう言わしめたのは2位で指名された近藤大亮投手(パナソニック)だ。「ずっと大阪」と本人も笑うように生粋な関西人。
 150キロのストレートだけではなく、変化球のキレも評価されていることから、新外国人コーディエとともに守護神候補の一人だ。
 今年の新人の中では一番会見の受け答えが良く、「新人王を獲りたいです」と明確な目標を掲げたのも好感が持てる。

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