大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



日本ハム、今年の契約更改は暖冬傾向。経営サイドにとっては悩みの種!?【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#19】

オフシーズン、ファンの注目といれば選手の移籍や退団、加入などの人事の話と契約更改ではないだろうか。

2015/12/27

text By



チームが強くなっても経営側にとって喜んでばかりもいられない

 だから、今回の考察はオフのファン心理にはちょっと抵触するものかもしれない。
 
 球団側の事情も考えてみようという趣旨なのだ。読者はこういうことをイメージしてみたことはないだろうか。チームが黄金時代を迎えるのだ。優勝優勝、また優勝。当然、戦力も充実している。投手も野手も毎年、順調に成績を伸ばしている。チームの結束も固く、不祥事なんかとは縁がない。モチベーションが高いせいなのか、不思議とケガ人も出ない。球団愛でまとまってるからメジャーに流出する選手も一切いない。
 
 もう、ファンとしてはウヒョウヒョ状態じゃないですか。人生バラ色。ただこれがね、球団経営者から見たら頭の痛いところじゃないかと思うんですよ。
 
 チームが優勝して、選手成績が向上しているんだから年俸を上げなきゃいけない。ダウンはもちろん、現状維持提示なんかしようものならファンから怒られます。上げない理由がどこにもないんだなぁ。だけどね、球団側からすると、優勝して人件費が上がってもチケット料金を上げるわけにいかないでしょう。エースの年俸が倍にハネ上がったから外野席料金も倍にしますって話にはならない。
 
 まぁ、球団収入はグッズ売り上げもあるし、スポンサーフィーや放映権料もあって、それはチームが強くて人気があったらある程度までは増やせるものかもしれません。だけど限度があるでしょう。
 
 昔、関西の球団経営者が「いいか、優勝は争っても優勝するな、優勝したら経営に響くからな」と言ったとか言わないとかいう騒ぎになったけれど、確かに「お客さんが入って優勝は逃す」状態がコスパ的にはいちばんかもしれません。
 
 だから僕はファイターズがユニホームを変更して、帽子までホーム用とビジター用2種類作ったときも、「客単価上げないとなぁ」と納得したんだよなぁ。球団のサイフは打ち出の小づちではない。まして資金力じゃ太刀打ちできないチームがリーグに複数存在するんだねぇ。
 
2016年は投の白村、打の淺間――明日のファイターズを支える2人に注目【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#20】
 

1 2