データやコラム、多角的な視点で野球の魅力を発信!ベースボールチャンネル(BaseBall Channel)



大台到達まで5年目。紆余曲折の末、クロ―ザーで新境地を開いた巨人・澤村

巨人の澤村拓一が5年目にして大台に到達。今季は苦しいチーム事情の中、守護神としてリーグ4位の36セーブをマークした。

2015/12/06

text By

タグ: , , , ,



来年もクロ―ザーとして

 あらためて澤村について紆余曲折の5年間を振り返ってみると、スランプの直前だった2013年シーズンの開幕前に実は本人にとってある不幸な出来事が重なっていたことに気付かされる。まずは原前監督から抑え転向プランを持ちかけられ、先発にこだわって断固拒否したことだ。当時、多くのメディアから「澤村、監督指令にNO」などと過激な見出しを立てられて造反者扱いされ、世間の厳しい目が向けられたのはまだ記憶に新しい。
 同時期は公私ともに大きな荒波に飲み込まれそうになりがらも、澤村が必死になって自分を見い出そうともがき苦しんでいたことは容易に想像がつく。

 澤村の性格は自身の投球スタイルによく出ているように感じる。
 グイグイと真っ直ぐ突き進むタイプで、悩みの境地にあると行動やプレーに現れてしまうことも確かにあるが、逆にそれがなく、いい形でピタリとハマれば抜群の力を発揮する。

 そんな右腕を時に「愚直」と呼ぶ声も耳にするとはいえ、生真面目すぎる人の多い現代社会において、そのぐらいに際立った個性派のほうが群雄割拠のプロ野球界で生き残り、抜きん出た存在となる可能性が高いのではないか。

 いずれにしても悩み苦しんでいたのも今は昔。ここまで迷い道もあったが、ようやく念願の1億円プレーヤーへ仲間入りを果たした。現在の澤村はストッパーのポジションを任され、同時に自身の新しい立ち位置もやっと見付けられたことで嬉々としているのは間違いない。

 来年もクローザー1本、澤村が活躍すれば巨人の復活が近づくのは間違いない。

1 2