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まさに伝説…今もなお語り継がれる夏の甲子園の英雄5人|投手編【全国高校野球選手権大会】

2023/08/01

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産経新聞社



松坂大輔

出身:東京都
投打:右投右打
身長/体重:182cm/92kg
生年月日:1980年9月13日
ドラフト:1998年ドラフト1位
 
 松坂大輔は、横浜高校のエースとして甲子園を賑わせた大スターだ。「平成の怪物」と呼ばれた松坂は、当時は珍しかった150km/hを投げるピッチャーとして、3年生で才能が開花。1998年の春・夏で合計11試合に登板。先発ではない試合もあったのだが、11勝を記録。つまり、松坂が投げた試合は全て松坂に勝ちがついた。
 
 とりわけ、98年夏の活躍は記憶に残っている方も多いだろう。準々決勝のPL学園相手に投げた球数はなんと250球。延長17回を完投したものの、「翌日の準決勝では投げない」と明言していたほど、松坂は疲れ切っていた。正直なところ、今の時代ではさまざまな物議を醸していたはずだ。
 

 
 そして迎えた明徳義塾との準決勝。やはり松坂はマウンドではなくレフトにいた。試合は明徳ペースで8回表を終わり0-6のビハインド。しかし、8回裏に横浜が4点を返すと、ブルペンにいた松坂はテーピングを取ってマウンドに向かう。先頭を三振に打ち取り、続くバッターにはフォアボールを与えたが、ダブルプレーで9回表を0点に抑えた。250球を投げた翌日の投球とは思えなかった。そして、9回裏に横浜は3点を奪い、7-6でサヨナラ勝利。
 
 決勝に進んだ横浜は、再び松坂が先発で登板。京都成章高校を相手に11奪三振を記録、ノーヒットノーランの偉業を決勝戦で成し遂げた。まさに、甲子園で輝いた英雄だった。

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