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カープ野間峻祥、2年目の飛躍へカギは「速球の対応」。大学時代からの課題克服なるか

昨年のドラ1のカープ・野間峻祥は今季126試合に出場した。厳しい一軍の世界で、野間は大学時代からの課題を痛感した。

2015/12/02

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妥協なきオフへ

 カープの外野陣は競争が激しい。丸佳浩、ブラッド・エルドレッドの2人は実績も十分、スタメンに欠かせない存在となっている。

 鈴木誠也も成長著しいが、ベテラン松山竜平も自慢の打撃を前面に押し出してアピールをしている。さらには、今季3Aで3割20本塁打をマークした新外国人・ジェーソン・プライディーの獲得も発表された。野間にとっては、レギュラー奪取のためには、打力のアップが欠かせない状況である。

 秋季キャンプ前半、野間は一本足打法に取り組んだ。「軸足にしっかり体重を残して、強い打球を放つ」――その狙いははっきりしていた。
 当然、動きの大きなフォームだけに、ブレが生じることは避けられなかった。

「自分は、足を上げるとボールを待てないし、重心を残し過ぎると、受けにまわってしまいます」
 この絶妙な「さじ加減」を1日800スイングの猛練習の中で探っていった。そして、結論を出した。一本足打法の断念である。それでも、そのエッセンスは残しながら自分の打撃を追い求めた。

「小さく足を上げることで、そのバランスを取っていきたいです」

 もちろん、完成形を発見したわけではないが、方向性を見つけたことは確かである。

 このキャンプ、堂林翔太の神主打法など、選手はそれぞれのトライをしてきた。振り込む中での発見もあれば、石井琢朗、東出輝裕新打撃コーチからのアドバイスでの開眼もある。

 12月、シーズンオフに突入した。秋に振り込んだ選手たちは、方向性を見つけている。だからこそ、オフの取り組みが重要になってくる。

 妥協なき秋は、妥協なきオフにつながっていく。3年ぶりのBクラスで悔しい思いをした選手の次なるシーズンは始まっている。
 

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