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「和製トラウト」「日本のジーター」…MLBの歴史的名選手に重ねられる日本人5人

2022/05/01

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産経新聞社、Getty Images



和製マダックス


 
 抜群のコントロールで「精密機械」と称されたマダックス。現在では100球未満で完封することを「マダックス」と呼び、球数を厳しく制限する現代野球では特に重宝されている。今季NPBでは、上茶谷大河(DeNA)と加藤貴之(日本ハム)がマダックスを達成した。
 
 だが、「和製マダックス」にふさわしいのは、ヤクルトの奥川恭伸(ヤクルト)だろう。
 
 奥川は昨季18試合に登板し、105回を投げて与えた四球はわずかに10。9イニング当たりの与四球数を表す「与四球率」は0.86だった。奥川は通算で見ても与四球率0.89と異次元の制球力を見せている。

 本家マダックスも四球の少なさには定評があり、通算与四球率は1.80。1997年には232回2/3を投げて与四球20。与四球率は圧巻の0.77を記録した。マダックスはゴロを量産するタイプの投手だったため、奪三振能力にも優れる奥川とは投球スタイル自体は異なるものの、抜群の制球力は重なる部分がある。
 
▼参考;グレッグ・マダックスの通算成績
744試合(5008回1/3)、355勝227敗、3371奪三振、防御率3.16、与四球率1.80

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