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通用する?しない?…メジャーで観たかった現役6人。プロ野球史上でも最強クラスの面々

2023/03/01

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産経新聞社



柳田悠岐(やなぎたゆうき)


 
 広島商、広島経済大を経て、2010年ドラフト2位でソフトバンクに入団。毎年入団会見などで、新人が対戦したいバッターとして必ず名前が挙がる、日本を代表するスラッガーである。
 
 3年目に開幕1軍で迎えるとレギュラーを獲得。2桁本塁打、2桁盗塁を皮切りに柳田のブレークがはじまっていく。2015年には、打率.363、34本塁打、(99打点)、32盗塁の成績でNPB史上初となる「トリプルスリー」と首位打者を同時に達成。安定した高打率と本塁打を量産する柳田は、ベストナイン、ゴールデン・グラブ賞を毎年のように受賞し、MVPにも2度輝いている。
 

 
 柳田は打席に立つだけで試合の流れを変えてしまう選手だ。豪快なスイングから繰り出す凄まじい打球速度と飛距離。態勢を崩されながら打ち上げた打球でもスタンドインさせてしまうほどのパワーは、メジャーリーガーにも引けを取らないだろう。率と長打を高いレベルで両立させる上、勝負を避けると、今度は足で失点を許してしまう。打席に迎えること自体が嫌なバッターである。
 
 そんな柳田のメジャー挑戦をファンが夢見た最大のハイライトは、2018年の日米野球ではなかっただろうか。第1戦でMLBオールスターチームのカービィ・イェーツから逆転サヨナラ3ラン。 翌年パドレスで防御率1.19をマークし、セーブ王(41セーブ)に輝いた守護神からの一撃だった。さらに第2戦では一発を含む4打数4安打。敵将ドン・マッティングリー監督に「素晴らしい選手」と言わしめた。
 
 現代のNPB最強打者・柳田が、もしメジャーに挑戦していたら、懸念点はけがとの戦いくらいではなかったか。

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