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当時は最速110キロ台。今永昇太をプロにしたのは「根拠のない自信」(インタビュー後編)

2022/03/18

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産経新聞社



中学時代のぼくがプロ野球選手になれるなんて、周りの人は誰も思っていなかった

――もし、中学時代に戻れるとしたら「これをやっておけばよかったな」と思うことはありますか。
 
今永 中学時代に戻れるなら……、体の線が細かったので、食事面で体を大きくできていれば、もっともっと球が速くなって打球も飛んだのかなと思います。
 
――球速が110キロぐらいで、地区でも初戦負け……、中学時代のチームメイトから見れば、今永さんがプロで活躍している姿には「びっくり!」という感じでしょうか。
 
今永 中学時代のぼくがプロ野球選手になれるなんて、周りの人は誰も思っていなかったでしょうね。
 
――今永さん自身も、ですか?
 
今永 それが、なぜか自分だけは、若さゆえの根拠のない自信がありました。

――「おれはもっとうまくなれる」「速い球を投げられる!」という自信でしょうか。
 
今永 まったく根拠はないんですけどね。本当になぜか、「おれはまだできる!」「野球で大学に行って、その先も何かがあるだろう」と思っていました。でも、周りには何も言っていません。「勘違い野郎!」と言われてしまうので。
 
――「根拠のない自信が、道を切り拓く」という話を聞いたこともあります。
 
今永 そうなんですかね。自分でも不思議です。

中学時代は午後9時から自主練習 すべてのことが野球につながっている

――中学校の部活動の現状をお話しすると、「部活動ガイドライン」によって、放課後は2時間程度、土日は3時間程度と目安が設けられ、以前に比べると練習時間が減ってきています。地区によって多少の違いはありますが、短い時間でうまくなるためには、どんなことが必要になるでしょうか。
 
今永 今の話を聞いて思ったのは、学校での練習時間に制限があるのであれば…(続きは書籍で)

【書籍情報】

『中学野球部の教科書 育成年代の「技術と心」を育む』

 
(著者:大利実/ 296ページ/四六判/1800円+税)
 

部活動ガイドラインの導入によって、以前に比べて活動時間が短くなっている中学野球部。長時間練習、反復練習、トップダウンの厳しさを重視した指導法では、子どもたちの技術と心を育てられなくなっています。令和の時代に求められる指導法とはどんなものか。部活指導に悩む指導者をサポートします。
 

「成長期」「思春期」の選手にどう向き合うか? 7人の名将が明かす「チーム作り」「技術指導」の秘訣
 
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<目次>
 
【巻頭インタビュー】
■今永昇太投手(横浜DeNA)
「日常生活すべてが、野球につながる」
 
■石川・星稜中 田中辰治 先生
人間性も野球も日本一
「チーム星稜」の伝統
チーム作り/技術指導(打撃編)
 
■東京・江戸川区立上一色中 西尾弘幸 先生
中学野球は土台作り
「もっと野球をやりたい」と思える選手を育てる
チーム作り/技術指導(打撃編)
 
■栃木・宇都宮市立陽西中 丸岡秀樹 先生
「勝ち上がる集団」になるために――
公立中学校のチーム作り
チーム作り/技術指導(守備・打撃編)
 
■山梨・山梨市立山梨南中 平井成二 先生
「勝利にふさわしい」チームは
学び続けた先にある
チーム作り/技術指導(捕手編)
 
■兵庫・神戸市立兵庫中 石川勇介 先生
野球を学び、野球に学ぶ
理想の打撃を追い求めて
チーム作り/技術指導(打撃編)
 
■山口・下松市立末武中 松前優 先生
『自分との勝負に勝つ』
目標達成のための心構えと技術指導
チーム作り/技術指導(走塁編)
 
■宮城・松島町立松島中 猿橋善宏 先生
「ひとりでも戦える。どこでも生き残れる」
その力を身に付けさせてあげたい
チーム作り/技術指導(投手編)
 
練習メニューの一部はQRコードで読み込んで、動画で確認することができます。
 
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中学野球部の教科書 育成年代の「技術と心」を育む

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