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過去ヤクルト日本一の年の象徴はリリーフ陣――短期決戦のカギ握る、ROB+秋吉・久古

24日の日本シリーズへ挑むヤクルト。過去5度の日本一を経験しているが、その年は必ずクローザーと中継ぎの選手がそろっており、安定したパフォーマンスを発揮している。

2015/10/21

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ベースボールチャンネル編集部



外国人トリオ+左右のサイドハンド・秋吉と久古

 CS優勝を決めた17日、真中監督と同じく胴上げされたのは、ロマン、オンドルセク、バーネットの3人の外国人投手だった。チームメイトたちも、彼ら3人のチームへの貢献度を認めていた。チームの強い絆を感じる、まさに“ヤクルトスタイル”を体現したシーンだった。

 ロマン、オンドルセク、バーネットの今季の成績を振り返ってみると、ロマンが61試合に登板して防御率2.40、オンドルセクは72試合に登板して防御率2.05、守護神を務めたバーネットは59試合に登板して防御率1.29。球団最多の41セーブも記録した。

 CSファイナルステージでの成績は、ロマンが2試合に登板して2失点を献上してしまったが、オンドルセクが2試合、バーネットが3試合に登板してともに無失点と好投。巨人打線に付け入る隙を与えなかった。

 ヤクルトのブルペンを支えたのは、外国人トリオだけではない。
 試合の中盤から終盤にかけて、相手チームに主導権を渡さない“粘りの投球”を見せたのが、2年目の右腕・秋吉亮、5年目の左腕・久古健太郎だ。2人とも左右は違えど、サイドハンドから鋭い変化球で相手打者を翻弄する。

 秋吉は今季、球団最多の74試合に登板した“鉄腕”。力のある直球とスライダー、チェンジアップを武器に、CSでも2試合で無失点投球を披露した。16日の試合では好投の館山の後を受け、2-0とリードした7回から登板。三者凡退に抑えた。

 一方、久古は、今季38試合に登板。終盤の優勝争いに大きく貢献した。CSでは3試合に登板して無失点投球だった。特に17日の試合では、3-2で迎えた6回一死三塁、一打同点のピンチでマウンドに上がり、代打・アンダーソンのバットを内角のシュートでへし折り、一塁ゴロに仕留めると、続く堂上を外角へのスライダーで3球三振。巨人の反撃を許さなかった。

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