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2021年セ・リーグMVPは? 20年ぶり日本一達成のヤクルト・村上宗隆&山田哲人の3、4番コンビが最有力候補に

2021/12/11

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セ・リーグMVPの行方は?

 今季のセ・リーグは、東京ヤクルトスワローズがリーグ優勝を達成。勢いのままにポストシーズンを勝ち上がり、20年ぶり6度目の日本一に輝いた。
 
 頂点に立ったチームの原動力となり、MVPの最有力候補に挙がるのが、若き左の大砲・村上宗隆内野手だ。高卒4年目のシーズンを迎えた今季の村上は、昨季に続いて不動の4番に座り、前半戦から本塁打、打点を量産。今夏開催の東京五輪でも「侍ジャパン」の正三塁手として大会打率.333(15打数5安打)を記録。決勝戦では貴重な先制弾を放ち、世界一に大きく貢献した。疲労が懸念された後半戦も大崩れせず、9月19日の広島東洋カープ戦で史上最年少となる21歳7ヶ月で通算100本塁打に到達した。最終的に打率.278、39本塁打、112打点、12盗塁、OPS.974(出塁率.408+長打率.566)をマーク。わずか1差で最多打点のタイトルは逃したが、岡本和真内野手(読売ジャイアンツ)と同数で最多本塁打に輝いた。また、ポストシーズンでも打線を牽引。日本シリーズでは第1戦、第5戦の重要な場面で一発を放った。

 対抗馬の筆頭は、完全復活を印象付けた球界屈指の5ツールプレイヤー・山田哲人内野手だ。昨季はけがに苦しんだ山田は、オフに大型7年契約を締結し、今季からチームの主将に就任。やや好不調の波が激しい時期もあったが、開幕から村上との3、4番コンビで打線を牽引した。また、今夏の東京五輪では順当に「侍ジャパン」に選出。1番打者として大会打率.350(20打数7安打)、1本塁打、7打点、3盗塁を記録。準決勝戦では殊勲打を放つなど世界一の立役者となり、大会MVPに輝いた。熾烈な優勝争いが繰り広げられた後半戦では、持ち味の勝負強さを遺憾なく発揮し、打撃タイトルには届かなかったが、打率.272、34本塁打、101打点、OPS.885(出塁率.370+長打率.515)をマーク。ポストシーズンでは打撃不振に陥ったが、第5戦では3点差の終盤に同点3ランを放つなど強いインパクトを残した。
 
 その他には、リーグ屈指のリードオフマンへと成長を遂げた塩見泰隆外野手や、扇の要として攻守にチームを支え、日本シリーズMVPを受賞した中村悠平捕手も有力候補に。投手陣では、チームトップタイの9勝を挙げた高卒2年目・奥川恭伸投手、不動のセットアッパーとして72試合登板、NPB最多記録を更新する50ホールドをマークした清水昇投手らも高い貢献度を誇っていた。
 
 投打に多くの主役を生んだ王者ヤクルト。果たしてこの中から今季のMVPは選出されるのか。結果は、12月15日の「NPB AWARDS 2021 supported byリポビタンD」内で発表される。
 
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