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2021年パ・リーグ新人王は? オリックス・宮城大弥ら先発投手陣が筆頭候補に

2021/12/11

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パ・リーグ新人王の行方は?

 パ・リーグの新人王争いでは、先発投手陣が名乗りを挙げた。
 
 最有力候補は、オリックス・バファローズの宮城大弥投手だ。宮城は、興南高から2019年ドラフト1位で入団。満20歳の左腕(左打)で、ルーキーイヤーに一軍で投じたイニングは16回だったため、2年目も新人王資格を有した。迎えた今季は、開幕ローテーション入りを果たすと、緩急自在の投球術で開幕5連勝を記録。抜群の安定感で白星を重ね、ファン投票でオールスターゲームにも選出された。後半戦に入っても、山本由伸投手との左右二枚看板でチームを牽引。最終的に規定投球回に到達し、13勝4敗、勝率.765、防御率2.51、WHIP1.07をマーク。防御率、勝利数、勝率で山本に次ぐリーグ2位の数字を残すなど飛躍のシーズンを送り、チームの25年ぶりリーグ優勝に大きく貢献した。

 対抗馬となるのは、北海道日本ハムファイターズ・伊藤大海投手と東北楽天ゴールデンイーグルス・早川隆久投手の大卒ドラ1ルーキーだろう。伊藤は、駒大苫小牧高、駒澤大(中退)、苫小牧駒澤大を経て、2020年ドラフト1位で入団。満24歳の右腕(右打)だ。大学時代から先発、リリーフの両輪で豊富な経験を積んでいたが、日本ハムでは開幕から先発起用。なかなか勝ち星に恵まれなかったが、デビュー戦から高い奪三振能力を発揮し、新人記録に並ぶ23イニング連続奪三振を記録した。また、今夏開催された東京五輪では、菅野智之投手(読売ジャイアンツ)に代わり追加招集。大舞台でも持ち前のマウンド度胸で打者を封じ込め、リリーフとして世界一に貢献した。レギュラーシーズン再開直後には、やや疲労の色がみられたが、最後までローテーションを守り、シーズン最終戦で2桁10勝に到達。リーグ3位の141奪三振、同4位の防御率2.90をマークした。
 
 早川は、木更津総合高、早稲田大を経て、2020年ドラフト1位で入団。満23歳の左腕(左打)だ。4球団競合となった期待の星は、順当に開幕ローテーション入りし、初登板初勝利を記録。5月16日のオリックス戦では、プロ初完投勝利をマダックス(球数100球未満での完封勝利)で飾った。しかし、6月以降は打ち込まれる試合が続いて二軍降格。後半戦開幕から再びローテーションに加わったが、やや安定感を欠いた。しかし、規定投球回未満ながら球団左腕最多に並ぶ9勝7敗、防御率3.86をマーク。即戦力として力を示した。
 
 その他には、宮城と同期で遊撃のレギュラー格として攻守に躍動したオリックスの紅林弘太郎内野手、同じく高卒2年目で3勝を挙げるなど台頭した「令和の怪物」千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手なども存在感を放った。
 
 ドラフト1位でプロの門を叩いた投手が、多く有力候補となった2021年のパ・リーグ新人王争い。結果は、12月15日の「NPB AWARDS 2021 supported byリポビタンD」内で発表される。
 
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