大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



「日本シリーズに行くのはホークス」柳田復帰でベストメンバー。上林はラッキーボーイになるか?

クライマックスシリーズ(以下CS)ファイナルステージが開幕する。パリーグ王者・ソフトバンクは下剋上を狙うロッテを地元で福岡に迎える。

2015/10/14

text By



ラッキーボーイは上林

「5年周期」とささやかれるロッテの「下剋上」に2005年、10年と2度やられているソフトバンク。そんな悪いイメージを払しょくし、優勝チームの強さを見せつけたいところだ。シーズン成績は15勝10敗。短期決戦でこの数字がどれだけ意味を持つかはわからないが、ソフトバンクに分がある数字とは言える。

 また、こういった短期決戦ではラッキーボーイの出現がチームを勢いづけることが多い。シーズン中、安定した活躍を見せたレギュラー陣はもちろんだが、ここでは上林誠知に注目したい。

 2年目の今季、シーズン途中から1軍に昇格し15試合に出場した。何といっても衝撃的だったのが8月25日の満塁本塁打だ。1点を追うゲーム中盤、二死満塁の場面でプロ初本塁打を放ってみせ、チームは逆転に成功。ロッテ先発のイ・デウンからの一発だった。「このホームランがあるからと言って、特別ロッテに対して良いイメージを持っているわけではない」と淡々と話す20歳の若鷹。初めてのCSを前に「まだ緊張はしていません」と表情を変えることはない。

 柳田の復帰により、先発出場が約束された立場ではないが、必ず出場機会は訪れるはず。「若いうちに緊張感のある試合に出してもらえるのはいい経験になる。今まで以上に結果を求めていきたい」と静かに意気込んだ。

 おそらく、味わったことのない空気の中でプレーすることになるだろう。しかし、未経験だからこそ過去のイメージにとらわれず、のびのびと自分のプレーをしてもらいたい。若鷹の一打がチームを勢いづけることは間違いない。「何かで貢献したいですね」とニヤリ。謙虚さの中にも自信のようなものが見えた。新たなラッキーボーイ誕生に期待が高まる。

1 2