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意外性の助っ人!? レアードは「(非公認)NPBタコ本塁打記録保持者」と記憶すべきだ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#11】

今季ファイターズで意外性を発揮しているのが助っ人のレアードだ。開幕前までは、堅実な守備が売りで、ハーミッダのほうが評価は高かったが、シーズン中盤以降、ホームランを量産している。

2015/09/06

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野球選手が敬遠する「タコ」が好き

 このところ強調しているのが「すしを握るポーズ」だ。僕はそんなに面白いと思わないんだけど、ホームランを打つと喜々としてすしを握る。白井一幸コーチに連れてってもらった札幌のすし屋のオヤジと約束したとか何とか、そんないわくだったと思う。
 
 で、レアードの好きなすしネタは「タコ」だと大体アナウンスされる。レアード選手は見事な禿頭で「タコ」を連想させるから、そこは「笑うところ」なんだなぁ。
 
 さて、お気づきの方も多いだろうけど、「タコ」は日本球界では忌み嫌われてる食材だ。俗に3打数ノーヒットを「3タコ」と呼ぶ。0安打の「0」の形がタコの頭を連想させるのだ。僕は最初、水島新司の『あぶさん』で知り、その後、プロ野球選手に確かめてみたりしたけど、野手は絶対にタコ刺しも酢ダコも食べないのだ。「タコを食う」のはもってのほかなのだ。
 
 例えば芸能のようなエンギをかつぐ世界で「「摩(す)る」(=使い果たす)に通じるということで「スルメ」を「アタリメ」と言い換えてきたように、もしかして野球界独特の用語(例えば「タコ」をわざわざ「本塁ダコ」とでも呼ぶニュアンス)がないか探ってみたけれど、徒労に終わった。結論。野球選手は、特に野手はタコを食べない。
 
 つまりレアードは(少なくとも大っぴらには)初めて「タコ」が好物だと意思表示したNPBプレーヤーであり、かつ「タコを好んで食してホームラン26本」という非公式ながらNPB記録を樹立している可能性が否定できないと思う。
 
 僕らは「(非公認)NPBタコ本塁打記録保持者」として彼の名を記憶すべきじゃないか。まぁ、王貞治氏が「人には言わなかったがタコブツが好物だった」と秘話を明かさないかぎりにおいて。
 
東京ローカル地上波TVのホークス野球中継は、「非・地域密着」型の地方球団ファンを増やす入口だ【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#12】
 

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