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【MLB】「石のような存在であり続ける」崩壊するブルペンで信頼感が増す上原浩治と田澤純一

アリーグ最下位に低迷するボストン・レッドソックス。先発陣は開幕前から不安視されていたが、ブルペンも崩壊状態だ。地元紙『ボストン・グローブ』では、レッドソックスのブルペンは見直しが必要という特集を組んだ。チェリントンGMの信頼を勝ち取っている上原浩治と田澤純一以外でブルペンを今後どう組み立てていくのか注目だ。

2015/08/07

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石のような存在であり続ける上原、田澤

 先発ローテーションは若手投手の台頭、そして今季は不調が続いているが実績を持つ投手が揃っていることから望みはまだある。だがリリーフ陣の展望はそう明るいものではない。7月31日のトレード期限日には、トレード要因としての価値を持っていた上原浩治と田澤純一だったが、チェリントンGMは彼らが抜けた後に穴埋めをできる投手が不在だったことから二人をトレードすることは不可能に近かったと話す。

“They’ve been rocks for us, they’ve been incredibly consistent performers, reliable. Those are the types of guys we need on the team forward. There was interest in certain guys and certain situations. It was going to have to be something really compelling (to move those players) and we didn’t see that.”
「彼らは我々にとって石のような存在であり続けている、安定したパフォーマンスを残し、信頼できる。このチームが前を向いていく時に彼らのような選手が必要だ。特定の選手は状況によって(トレードの)興味を惹いていた。だがその選手を動かすには、よほど魅力的なものである必要があり、それを見出せなかった」(チェリントンGM)

 若いエドゥアルド・ロドリゲス、そしてヤンキース戦でメジャーデビューを果たしたばかりのヘンリー・オーウェンスなどマイナーから今後戦力になり得る先発投手が次々と昇格して、可能性を見出している。

 リリーフ陣ではマイナーから昇格される候補の投手も少なく、サンフランシスコ・ジャイアンツの40人枠を外れたジーン・マチーや、オークランド・アスレチックスのマイナーに所属していたライアン・クックをトレードで獲得するなど残りのシーズンは来季に使える戦力を各方面から掘り出すこととなっていくだろう。

 先発投手として今季は苦しんでいるジョー・ケリーを今後リリーフ投手へ配置転換することを考えるなど、現戦力で賄える可能性もあるかもしれない。だが今はブルペンで固定されているのは上原浩治と田澤純一の二つのピースのみだ。

 トレード期限日にレッドソックスが一番興味を示していた選手として、噂されていたのはサンディエゴ・パドレスのクレイグ・キンブレルだった。メジャー屈指の抑えとなった投手に興味を示すほど、台所事情は厳しい。このオフには3000万ドルほど新戦力に使えることが予想されるが、どのようにブルペンをチームの強みとするため戦力を整えていくのか注目したい。

出典:Red Sox bullpen will need an overhaul By Alex Spier in The Boston Globe on August 5 2015

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