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イップスで2018年に「引退」 元「レッドソックスのドラ1」が7年越しのMLB昇格へ!

2020/07/18

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ドラ1で入団したレッドソックスで最多ホールドも…悪夢の転落

 コロラド・ロッキーズの開幕ロースターに、ダニエル・バード投手が入ることが判明した。2006年にドラフト1巡目(全体28位)でプロ入りしたバードは、深刻なイップスに苦しみ、2018年に引退。今年現役に復帰し、結果を残して2013年以来のMLBロースター入りを決めた。公式サイト『MLB.com』が17日(日本時間18日)、報じた。

 
 バードは1985年生まれの35歳。高校時代にドラフトで指名を受けたが、学業を優先して名門校のノース・カロライナ大学チャペルヒル校に進学した。2006年にはボストン・レッドソックスから1巡目指名を受けてプロ入り。2009年にメジャーデビューを果たした。
 
 197cm、93kgの恵まれた体格から、右サイドハンドで剛球を投げ込むバードは、2009年から49試合(防御率3.65)、73試合(同1.93)、70試合(同3.33)に登板した。2010年にはリーグ最多のホールドを記録するなど、順風満帆な投手生活に異変が起きたのは、先発に再転向した2012年だった。
 
 「歩くことと同じくらい、自然なこと」とバードが語る、ボールを投げることができなくなってしまったのだ。これはイップスと呼ばれる、アスリートに起きる症状で、特定の場面における精神面のトラウマが原因とされる。野球では特に、ボールを投げる際に、全くコントロールがつかなくなってしまったり、スムーズな動きができなくなることが多い。
 
 2013年4月を最後に、バードはメジャーの舞台から去った。100マイル(約161キロ)を投じていたフォームを捨て、アンダースローや、ナックルボールにも挑戦。しかし思わしい結果は出ず、2017年からは現役を引退。輝かしいキャリアは夢半ばで終わってしまった。

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