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松井秀喜が日本人選手初のワールドシリーズMVPに、イチローは日本人通算安打記録を樹立――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2009年編】

2020/07/13

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悔しいシーズンを送った3選手

 ここでは、不本意な成績に終わった3選手を振り返っていきたい。
 
 まずは、メジャー8年目を迎えた田口壮だ。
 
 前年オフにカブスとマイナー契約を結んだ同年は、しばらくマイナーで過ごしたが、40歳を過ぎた9月にメジャー昇格を果たした。
 
 しかしシーズン終盤での昇格ということもあり、出場機会に恵まれず、不完全燃焼でシーズンを終えることとなった。
 
 最終的に打率.273、OPS.697をマークしたが、わずか6試合の出場に終わった。メジャーでは主に途中出場が多かったが、スーパーサブとしてチームに貢献し続けた田口。8年間の挑戦を終えた。
 
 次に、メジャー4年目を迎えた城島健司。
 
 開幕は正捕手としてスタートしたが、4月中旬に右太股裏の肉離れによって故障者リスト入り。最短復帰を果たすも、5月下旬には左足親指を骨折し、2度目の故障者リスト入りとなった。
 
 後半戦には離脱中に台頭した選手に正捕手の座を奪われ、出場機会が減少。相次ぐけがに見舞われ、苦しい1年となった。
 
 最終的に打率.247、9本塁打、OPS.702をマークしたが、自己最小の70 試合出場に終わった。日本人捕手唯一のメジャーデビューを果たした城島。強いインパクトと確かな足跡を残し、4年間の挑戦を終えた。
 
 そして、メジャー3年目を迎えた岩村明憲だ。
 
 同年は「9番・二塁」で開幕を迎えた岩村。序盤は好調を維持し、3割を超える打率を残していた。しかし、5月下旬に二塁塁上で激しいスライディングを受け、負傷退場。左膝前十字靭帯断裂と診断され、長期離脱を強いられた。
 
 シーズン中の復帰は難しいと見られていたが、8月下旬に戦列復帰。その後はレギュラーとして出場を続けたが、チームはポストシーズン進出を逃した。
 
 最終的に69試合に出場に留まり、打率.290、OPS.745となった。ポストシーズン中の11月には、ピッツバーグ・パイレーツへのトレード移籍が発表された。

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