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松井秀喜が日本人選手初のワールドシリーズMVPに、イチローは日本人通算安打記録を樹立――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2009年編】

2020/07/13

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日本人野手は8年ぶりのメジャー挑戦者ゼロに

 2009年はイチロー、新庄剛志が日本人野手初のメジャーデビューを果たして以来、初の挑戦者ゼロの年となった。
 
 まずはその先駆者となったイチローの2009年シーズンを振り返っていきたい。
 
 メジャー9年目を迎えたイチローは、WBCの疲労の影響もあり、胃の潰瘍性出血を患い、開幕前に自身初の故障者リスト入りとなった。
 
 4月15日の復帰戦で満塁本塁打を放ち、張本勲氏が持つ3085本の日本人通算安打記録に日米通算で並ぶと、翌16日にも安打を放ち記録を樹立した。
 
 以降も27試合連続安打を記録するなど好調を維持し、3割5分を超える高打率で前半戦を折り返した。
 
 後半戦でも安打を量産し、9月6日にはメジャー通算2000安打を達成。9年連続200安打にも到達し、シーズンの出遅れを感じさせない成績を残した。
 
 最終的に146試合に出場。打率.352、26盗塁、OPS.851をマークした。同年は主戦場を右翼に戻したイチロー。両リーグトップの225安打を放ち、長打率.465も過去最高の数字となった。

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