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松井秀喜がメジャー挑戦、イチローら3選手の活躍は――日本人野手のメジャー挑戦を振り返る【2003年編】

2020/07/05

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松井秀喜のメジャーデビュー

 そして、メジャーデビューを果たした松井だ。
 
 松井は、読売ジャイアンツからFA移籍で名門・ニューヨーク・ヤンキースに入団。NPBではシーズンMVP、本塁打王、打点王、最高出塁率を3度獲得するなど、数多くのタイトルに輝いた。巨人の4番、日本を代表する主砲として活躍が大いに期待された。
 
 MLBでは、開幕戦で「5番・左翼」としてスタメン出場を果たし、メジャー初打席で初安打、初打点を記録した。本拠地開幕戦ではメジャー初本塁打となる満塁本塁打を放つなど、デビューから強烈なインパクトを残し、オールスターゲームにも選出された。
 
 以降もサヨナラ本塁打を放つなど勝負強い打撃を続け、シーズン100打点にも到達。チームの地区優勝に大きく貢献した。ポストシーズンでも活躍を見せた松井。ワールドシリーズでは惜しくも敗れたが、2003年のア・リーグチャンピオンの座を手に入れた。
 
 最終的に、両リーグ唯一の全試合出場となる163試合に出場。打率.287、16本塁打、106打点、OPS.788の成績を残した。本塁打数こそ伸び悩んだが、主にクリーンアップの一角として多くの打点を稼いだ。OPSも平均以上の数値をマークするなど、上々のメジャーデビューとなった。
 
 イチローをはじめ、俊足巧打の選手がメジャーデビューを飾っていた日本人野手だったが、長距離砲の挑戦は松井が初めてだった。新たな活路を見出したという意味でも、後に海を渡る日本人野手に、大きな影響を与えることとなった。
 
 
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