大谷翔平選手をはじめとした日本人メジャーリーガーを中心にメジャーリーグ・日本プロ野球はもちろん、社会人・大学・高校野球まで幅広いカテゴリーの情報を、多角的な視点で発信する野球専門メディアです。世界的に注目されている情報を数多く発信しています。ベースボールチャンネル



大物代理人スコットボラス氏、ワクチンを「待ってはいられない」。韓国とシンガポールの対策を踏襲したMLB開催の段階的アプローチを提案

大物代理人として知られるスコット・ボラス氏が、ニュース専門放送局『CNBC』のインタビュー番組に出演し、MLBの2020年シーズンを開催する方法について、自らの考えを語った。

2020/04/24

text By

photo

Getty Images



ボラス氏が示す4段階の具体案

 ボラス氏の具体案は以下の通りだ。
 
・すぐにフロリダ州とアリゾナ州の春季キャンプ地に選手を呼び戻す。通常のキャンプ入りと同様に、最初に投手と捕手、間隔を開けて野手を招集する。
 
・キャンプ地に到着した選手たちを3つのグループに分ける。
a) 既に新型コロナウイルスから回復し、免疫があるグループ
b) 未感染のグループ
c) 現在感染しているグループ
 
・感染している選手はチームから隔離し、健康な選手たちも家族や友人からは隔離する。
 
・MLBは医療機関と契約し、キャンプ、本シーズンを通して定期的な検査を行う。
 
 
 ボラス氏は、この方法が成功を収めることができれば、全米中の市長や州知事らにとっても、安全にビジネスを再開するために実証済みの先例になるだろうと述べている。
 
 ボラス氏はこの方法を採用することで、6月かあるいは7月の上旬には本シーズンを開幕できると言う。その際に試合は無観客で行われ、選手たちはダグアウト内でマスクや手袋などの着用も義務づけられる。
 
 この方法は選手たちにも大きな犠牲を強いることになる。長い期間に渡ってホテルと球場に隔離され、家族とも会えなくなるからだ。無観客の球場で試合をすることに抵抗を感じる選手もいるだろう。それらについてはマイク・トラウトやクレイトン・カーショウら、何人かのスター選手が既に反対の意見を表明している。
 
 だがボラス氏は、選手たちがシーズン開幕を望むなら、これは避けることができないプロセスであると強調する。

1 2 3