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MLB、2020年ドラフト会議の中止が合理的である理由。球団側にもメリット、指名選手への影響は少ない?

2020/03/20

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指名確実だった選手たちへの救済措置はあるか

 ドラフト会議が中止されたとしても、意外に少ないと思われるのがアマチュア選手達への影響だ。高卒選手に関しては、ドラフト指名されるぐらいの選手であれば、スポーツ奨学金のオファーを大学から既に受けていることが普通である。さらにドラフト指名されても、プロ入りを拒否し、大学進学を選ぶ選手の方がむしろ多い。
 
 大学選手については、上位指名されるスター選手は3年生が中心である。今年指名されなくても、来年の指名を待てばいい。大学最終学年の選手たちがもっとも影響を受けるわけだが、それについても何らかの救済措置が取られる可能性が高い。NCAAが野球に限らず、すべての冬と春の大学スポーツ(バスケットボールなど)の選手たちの出場資格を1年延長するだろうと予想する報道が既に多くのメディアでなされているからだ。
 
 もちろん、来年のドラフトは今年と含めて「2年分」の有力選手たちが指名対象になるわけだから、選手たちにとっては競争が激しくなることは避けられない。少なくともドラフトが中止されたせいで「浪人」するという事態はあまり起こらないのではないか。

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