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フィリーズが剛腕ウィーラーと契約合意 5年128億で的確補強、“第二のコール”が優勝へ導くか

2019/12/05

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来季もナ・リーグ東地区は混戦か

 フィラデルフィア・フィリーズがニューヨーク・メッツからフリーエージェント(FA)となっていたザック・ウィーラー投手と契約合意した。米公式サイト『MLB.com』が4日(日本時間5日)、伝えている。
 
 FA市場ではかなりの注目を浴びていた剛腕が新天地を決めた。同サイトによると、フィリーズとウィーラーは5年1億1800万ドル(約128億円)の契約で合意。単純計算では年棒25.6億円となる大型契約となっている。
 
 ウィーラーは今季31先発で11勝8敗、防御率3.96、195回1/3を投げて195奪三振の成績だった。昨季よりは全体的に成績を落としたものの、100マイル(約160キロ)を記録した直球は健在。ポストシーズン進出がかかった9月は5試合で防御率1.85と活躍した。
 
 また、ウィーラーは第二のゲリット・コール(現FA)となる活躍をみせる可能性を秘めるとも報じられていた。直球の球速や変化量、駆使する球種などが酷似しており、身長193センチ・年齢29歳という点でも全く同じだ。なお、コールが大きく成績を伸ばしたのも、18年にヒューストン・アストロズへ移籍を経験したことがきっかけだった。
 
 フィリーズは今季、先発防御率4.64でリーグ11位と先発陣が低迷。2桁勝利を挙げたのはアーロン・ノラ投手(12勝)、ザック・エフリン(10勝)の2人だけとなっており、本来はエース格のジェイク・アリエタ投手はわずか8勝に終わっていた。
 
 救援防御率4.38はリーグ7位の数字。打線は離脱者を多く出しながらも、主砲ブライス・ハーパー外野手がシーズン最後までけん引した。そのためオフの補強は先発投手の獲得を求められたが、今回の獲得劇でひとまずクリアできたといったところだろう。
 
 チームはジョー・ジラルディ氏を新監督に迎え、ニューヨーク・ヤンキースからFAのデリン・ベタンセス投手など、他の有力選手にも注目している。新エースとなる可能性があるウィーラーが加入したこともあり、チームの士気はさらに高まりそうだ。
 
 なお、フィリーズが所属するナショナルリーグ東地区ではアトランタ・ブレーブスが同日、シカゴ・カブスからFAのコール・ハメルズ投手を獲得。下克上で世界一に輝いたワシントン・ナショナルズも同地区におり、来季もかなりの激戦が予想される。