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あの元サイ・ヤング賞投手がバーゲン中? 確かな実績あっても“過小評価”のFA投手とは

2019/11/30

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不振に故障歴、評価急落の理由は様々

 MLBでフリーエージェント(FA)となっている選手の中で、実力を過小評価されている選手として3投手が取り上げられた。米メディア『Yahoo! Sports』が29日(日本時間30日)、伝えている。
 
 今季も盛り上がりを見せているストーブリーグだが、FAとなっているスター選手の影に、本来はより評価されるべき選手が隠れている。同メディアでは過小評価されているFA選手として3人の先発投手を紹介。いずれも実績ある投手の名前が挙がった。
 
 まず名前が挙がったのはボストン・レッドソックスからFAとなっているリック・ポーセロ投手。16年には22勝(4敗)防御率3.15でサイ・ヤング賞を受賞したが、今季は14勝12敗、防御率5.52と勝ち星の割には失点が多かった。ここ数年は被本塁打の多さが目立っている。
 
 しかし、悪い所ばかりではない。ポーセロはここ4年連続で32先発以上、9年連続で170回を投げている“イニングイーター”として活躍。エース級ではなくとも、3番手以降ならば十分な戦力になると考えられている。年齢も30歳でまだまだ力は発揮できるはずだ。
 
 次はシンシナティ・レッズからFAのアレックス・ウッド投手。今季はわずか7先発で1勝3敗、防御率5.80と良いところを見せられなかったが、ロサンゼルス・ドジャース時代の17年には16勝3敗で最高勝率(.842)を記録している。左腕で被本塁打の少ないところが長所の一つだ。
 
 今季を含め、これまでの故障歴が目立つため、長期契約での獲得にはリスクがあるが、単年契約ならばそのリスクも最小限に抑えられる。健康を維持できたシーズンは活躍を見せてきただけに、故障がなければ重要な存在になる可能性も高い。
 
 最後はウェイド・マイリー投手。今季はヒューストン・アストロズでプレーし、33先発で14勝6敗、防御率3.98と活躍。シーズン終盤には不振に陥ったが、前半戦は好投が続いていた。これまでも先発としてプレーし、通算成績は85勝82敗、防御率4.23と実績もある。
 
 エース級の大型契約は得られないかもしれないが、年齢は33歳でキャリアを通じて一定の成績を残してきたことは非常に魅力的で、チャーリー・モートン投手(レイズ)、マイク・フィアーズ投手(アスレチックス)のように、アストロズ入団を経た投手の活躍が目立つのも好材料かもしれない。
 
 3投手とも年齢や故障歴、前年度の不振などで評価はスター選手級ではない。それでも、先発陣に弱点を抱えるチームにとっては、頼れる存在になるはずだ。メジャーでのキャリアも長いだけに、目をつけている球団も少なくないだろう。