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ホワイトソックスが取捨選択で見せる“本気度”。 ゴールドグラブ二塁手をウェーバー、世界一へ余念なし

2019/11/26

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守備力は高いが…攻撃面ではレギュラーとして物足りなさ

 シカゴ・ホワイトソックスが今季ゴールドグラブ賞獲得のヨルマー・サンチェス内野手をウェーバーにかけた。米公式サイト『MLB.com』が25日(日本時間26日)、伝えている。
 
 サンチェスは今季、二塁手として1256回2/3を守ってDRS(守備防御点=平均的な野手が守った場合に比べ何失点減らしたか)はプラス11点を記録。広い守備範囲と頭脳的なプレーが光り、内野守備の要としてチームに貢献していた。
 
 その活躍もあって、オフには自身初のゴールドグラブ賞を獲得。ホワイトソックスから受賞者はサンチェス1人のみとなっており、チームを代表する選手の1人として知名度を広げた。
 
 しかし打撃では149試合で打率.252、2本塁打、43打点、OPS(出塁率.318+長打率.321).638と結果を残せず。元々打撃に優れた選手ではないが、今季はメジャー定着後で本塁打数が最少。加えて走力が極めて秀でている訳でもなく、5盗塁に終わっていた。
 
 守備固めには最適な存在とも言えるサンチェスだが、レギュラーとなるとやや物足りない成績とも言える。加えて、年棒調停権を得て年棒が高くなることも予想されており、再建完了を目指すホワイトソックスはサンチェスを手放すことを決断。ウェーバーにかけることになった。
 
 チームはヤズマニ・グランダル捕手と4年契約を結び、ホゼ・アブレイユ内野手の引き止めにも成功するなど、優勝へ向けて“本気モード”。ここ数年でヨアン・モンカダ内野手ら有望株が揃ってブレイクし、いよいよ勝負時となっている。
 
 また、サンチェスがウェーバーとなったことで40人ロースターには1枠空きが出ることに。その1枠にスター選手を迎えるべく、補強にさらなる力を入れる可能性も高い。来季最も注目すべき球団はホワイトソックスかもしれない。
 
 なお、サンチェスは現在27歳と若く、チームではムードメーカーとしても活躍していた。ホワイトソックスからはウェーバーとなったが、他球団から守備力の高さを買われて獲得される可能性もありそうだ。