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マイナーリーグに来年からロボット判定導入の報道「間違いがあったときは人間が判断する余地が残されている」

2019/11/06

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コミッショナーが語る現状の問題

 ABS試験導入の評判は概ね良好であるが、一部には判定に不満を述べた選手もいた。外角と内角の判定は正確だが、選手の身長によってストライク・ゾーンが異なる高さと低めの判定には課題があると考えられている。
 
 マンフレッド氏はABSの現状には問題があることを認め、以下のように語っている。
 
「アトランティック・リーグでの実験はとてもポジティブな結果だと考えている。ポジティブとはつまり、このシステムは非常に高い確率で機能しているということだ。問題が発生した時はその原因を究明することが出来ている。それを基に改善していくことが可能だ。
 
アトランティック・リーグでの導入で最も大きな点は球審がイヤホンを装着して判定をコールすることで、観客には今までと同じように見えることだ。これはとても重要なポイントだ。それに間違いがあったときは人間が判断する余地が残されている」
 
「どんな技術であっても、最初のうちは問題があるものだ。実験は上手くいっている。我々は改善のための努力を続ける」
 
「このオフシーズンの期間中にこの技術をより正確なものにするための大きな改善を行うことになるだろう。我々は(MLBで)この技術を使い始める準備をしなくてはいけない。アトランティック・リーグで実験したのはその為だ。さらにアリゾナ秋季リーグでも実験したし、来年からはマイナーリーグのいくつかの球場でも実験するのは同じ理由からだ」
 
 ワールドシリーズ第5戦において、ランス・バークスデール球審が明らかな誤審を数回に渡って下し、ワシントン・ナショナルズとヒューストン・アストロズの双方から不満の声が上がったことは記憶に新しい。野球ファンの間でも正確な判定を求める声は高まっている。
 
 だが、ABSが報道の通りにマイナーリーグで導入されたとしても、それがMLBで実現するまでにはまだ多少の年月が必要になる。MLB機構と選手会が締結している現行の労使協定は2021年シーズン終了まで有効であり、その合意が必要になる為だ。
 
 
角谷剛

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