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田中将大、味方の好守に感謝「大きな要因」PS通算防御率は歴代3位 先勝ヤンキースの突破確率64%

2019/10/13

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6回68球で降板「驚きはなかった」

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が12日(日本時間13日)、敵地ミニッツメイド・パークで行われたヒューストン・アストロズとのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ第1戦に先発し、6回無失点でチームの完封、先勝に貢献した。
 
 ヤンキース10年ぶりのワールドシリーズ進出へ、田中がエースとして圧巻の投球を見せ敵地で大きな1勝を手に入れた。
 
 田中は強力アストロズ打線を3回まで1安打に抑える力投。球数を抑えながらテンポの良い投球でチームに流れを引き寄せる。すると4回、ヤンキース打線はアストロズ先発のザック・グレインキー投手から3番グレイバー・トーレス内野手の適時打で1点の先制に成功した。
 
 そして田中も勢いを増し、直後のマウンドで2三振を含む3者凡退。5回も無失点に抑えると、打線は6回にトーレスと5番ジャンカルロ・スタントン外野手のソロ本塁打で2点を追加し3-0とリードを広げる。
 
 田中は6回をこの日3度目の3者凡退に抑えお役御免。2017年に敗退した宿敵に対し、敵地で6回68球(ストライク45球)を投げて被安打1、与四球2、奪三振4、無失点の快投でリリーフ陣に後を託した。
 
 そしてそのリリーフもアダム・オッタビーノ投手、ザック・ブリットン投手と無失点リレー。7点リードの9回は4番手のジョナサン・ロアイシガ投手が3者凡退で締めて7-0の完封勝利を収めた。
 
 先発の田中は地区シリーズに続いて今ポストシーズン2勝目。米公式サイト『MLB.com』によれば、ポストシーズン通算で先発7試合連続2失点以下という成績は、ブルックリン・ドジャース(現ロサンゼルス・ドジャース)で活躍したサンディ・コーファックス氏を抜いて史上初の快挙だという。
 
 また、ポストシーズン通算の防御率は1.32となり、これはコーファックス氏の0.95、クリスティ・マシューソン氏の1.06に次いで史上3位という驚異的な数字だ。
 
 田中は試合後、6回での降板について「驚きはなかった」と話しながら、好投について「味方の守備が大きな要因」とコメント。「本当にいくつもの堅実なプレーをしてくれた。それが勝利に繋がった」と、打者に合わせた守備シフトや、ライナー捕球後の素早い送球での併殺などで投球を後押ししてくれたチームメイトに感謝した。
 
 同サイトによれば、ポストシーズンの7回戦制シリーズでは初戦を取ったチームが64%(176回中112回)の確率で突破。本拠地と敵地を2試合、3試合、2試合と入れ替えるシステムにしてからは56%(64回中36回)の確率でシリーズを突破しているということもあり、まだまだ油断はできないものの、田中の好投でもたらした1勝はワールドシリーズ進出へ向けて間違いなく大きな1勝となった。