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レッドソックス、強打者マルティネスが契約3年残し破棄も 移籍先にDH制のア・リーグ4球団浮上

2019/10/08

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昨季MVPベッツとの再契約の可能性大

 ボストン・レッドソックスとの契約をあと3年残している主砲J.D.マルティネス外野手について、他球団がFAでの獲得へ向けて今オフの動向に注視している。米公式サイト『MLB.com』が7日(日本時間8日)、伝えている。
 
 マルティネスは2018年2月に5年約1億1000万ドル(約120億円)で契約。しかしその契約の中には2年目(2019年)と3年目(2020年)のシーズン終了後に球団との契約を破棄してフリーエージェント(FA)になれるオプトアウトの権利が含まれている。
 
 メジャー9年目、移籍2年目となった今季は146試合に出場し、打率.304、36本塁打、105打点。レッドソックスでも持ち前の長打力と勝負強さは変わらず、2年連続「3割・30本・100打点」をクリアした。
 
 そんなリーグ屈指の強打者について、同サイトでは指名打者制を置くア・リーグの各球団が、ワールドシリーズ終了後5日以内に行われなければならない「オプトアウトの決定」に注視していると伝えている。
 
 その上で、もしマルティネスが契約を破棄した場合には、レッドソックスは昨季のリーグ最優秀選手(MVP)で高額の年俸アップが予想されるムーキー・ベッツ外野手を手放さなくて済む可能性があるとした。
 
 また、地元紙『ボストン・グローブ』紙のピート・エイブラハム記者によれば、マルティネスがFAになった場合に最も有力視される移籍先としてトロント・ブルージェイズ、シアトル・マリナーズ、テキサス・レンジャーズ、シカゴ・ホワイトソックスの4球団を列挙。
 
 さらに同氏は、DHに十分な選手を擁していることから、大砲が揃うニューヨーク・ヤンキース、大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンゼルス、クリーブランド・インディアンス、ミネソタ・ツインズ、オークランド・アスレチックス、ヒューストン・アストロズへの移籍の可能性は低いとの見解を示した。
 
 そして、打線の再構築には早すぎるとしてボルティモア・オリオールズ、カンザスシティ・ロイヤルズ、デトロイト・タイガースへの移籍にも否定的で、守備力に乏しいことからナショナル・リーグの球団への可能性もないだろうとしている。
 
 現在32歳のマルティネスはレッドソックスとの間に3年6250万ドル(約67億5000万円)を残しているが、27歳のベッツも昨オフに1年2000万ドル(約21億6000万円)の契約を結んだ。
 
 ベッツは今季も打率.295、29本塁打、80打点、16盗塁、135得点とチームを引っ張る活躍を見せており、さらなる高額の契約金を要するとされているが、ベッツのレッドソックスという球団への愛情の深さと貢献度を考え、球団としてはベッツとの再契約に向けて積極的だという見方が多いのが現状だ。
 
 今季はポストシーズン進出を逃したレッドソックスだが、オフシーズンは“開幕”早々に来季へ向けた動きが注目される。そして、その動向に他球団がどのような反応を見せるのかも非常に興味深いものとなっている。