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ヤンキース・田中将大「何点だろうが」大量リードにも冷静&反省 指揮官も投球技術を絶賛

2019/10/06

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ポストシーズン通算被打率は.164、WHIPは0.80

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手が5日(日本時間6日)、本拠地ヤンキー・スタジアムでのアメリカン・リーグ地区シリーズ第2戦に先発登板し、ミネソタ・ツインズ相手に5回1失点と好投し勝利に貢献した。
 
 田中は初回の1死一、二塁のピンチを併殺で切り抜けると、ヤンキースは直後の攻撃で指名打者エドウィン・エンカーナシオンの適時打で1点を先制する。
 
 援護をもらった田中は2回、3回に三振2つずつを奪ってともに3者凡退。打線も3回に2点を加え3-0とすると、さらにディディ・グレゴリアス内野手の満塁本塁打で7-0と突き離す。
 
 大量リードを受け、田中は4回にミッチ・ガーバー捕手に適時打を浴び1失点を喫するも、その後は立て直して5回にはこの日3度目の3者凡退で先発の役目を終えた。
 
 田中はこの日5回83球(ストライク52球)を投げて被安打3、与四死球2、奪三振7、失点1の内容だった。ヤンキースはリリーフ陣も順調に繋いでリードを守り切り8-2で快勝。シリーズ2連勝として突破へあと1勝とした。
 
 田中はこれでポストシーズン通算6試合に投げて2017年からの3連勝を含む4勝2敗、防御率1.54の好成績。被打率は.164、WHIP(1イニング何人の走者を出したかを示す指標)は0.80となった。
 
 米公式サイト『MLB.com』によれば、田中は試合後の会見で「コンスタントにスライダーとスプリットがしっかりとコントロールできたのが良かった。速球は特別良くなかったが、要所で上手く使えた」と自らの投球を振り返った。
 
 序盤で大量点差がつく試合展開にも「点差が何点だろうが投げ続けなければいけない。だからそこまでオフェンス(攻撃)に気持ちが入り込むということはない」と、任された仕事を全うするためにもメンタルの部分で冷静を保っていたという。
 
 この時期涼しく、時に肌寒く感じるとされるニューヨークの10月の気候。攻撃の時間が長く、待っている間はそれだけ身体が冷えることも考えられるが、自身4度目となったポストシーズンということもあって「裏でキャッチボールしたり、身体を動かしたりしていた」と対応。
 
 それでも、「直後(4回)に点を取られてしまったので、もっと良い準備をできるように、同じようなケースの時に生かしていきたい」と反省し、自らができる最善を尽くす考えを示した。
 
 また、投球を見守ったヤンキースのアーロン・ブーン監督も「彼は本当に上手い投球だったね」と絶賛。「彼は自分の身体、技術で多くのことができることを理解している」としながら、「スライダーは彼の好投の要因だ」と5つの三振の決め球にもなったスライダーのキレを高く評価していた。