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「50歳まで現役でいたい」。殿堂入り確実、エンゼルス・プホルスが語るベースボールへの情熱

2019/10/01

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来季は大谷「二刀流」再開で自身の負担軽減。生涯打率3割のキープは絶望的も…

 プホルスは、オールスター後のシーズン後半を通じても、打率.257、OPS.743と前半より成績を伸ばしており、得点圏打率は.294の数字を残してチャンスに強い打者としてチームに貢献し存在感を示した。
 
 シーズン終了の翌日にエンゼルスは今シーズンの指揮を執ったブラッド・オースマス氏を監督から解任すると発表した。そのオースマス氏がプホルスの勝負強さを高く評価し、こう語っている。
 
「守備シフト全盛の時代において、得点圏からランナーを進めるアプローチの仕方も変わってくる。その意味においてプホルスの選手としての価値はとても高い。他の若い選手たちの素晴らしい見本だ」
 
 2019年シーズン終了時点で、プホルスの通算打率は3割ちょうどだ。彼の言葉通りにこれからも長く現役を続けるとしたら、生涯打率3割の名誉は得られなくなることはほぼ確実だ。だがプホルスはそのことは全く気にしていないとも語っている。
 
「そのことはよく聞かれるけど、私にとって打率が.280、 .290、 .300でもどうでもいいことだ。カージナルス時代から比べると、多分私の打率は3分ぐらい落ちているだろうけど、このまま落ち続けたら、そのうちに誰も興味を持たなくなるだろう」
 
 来季のエンゼルスは大谷の投手復帰に伴い、プホルスは指名打者(DH)としての出場機会が増え、守備の負担が軽減されることによりさらなる活躍が期待される。
 
 50歳まで現役を続けるとはかつてイチロー氏が口にし、その目標を果たせることなく45歳で引退した。MLB史上、50歳以上で試合に出場したことがあるのは6人だけだ。その中には59歳で登板した伝説の大投手サチェル・ペイジ氏も含まれる。最近では2012年にジェイミー・モイヤー投手が49歳で10試合に先発し、2007年にはフリオ・フランコ内野手が48-49歳で55試合に出場している。
 
 通算3202安打、656本塁打、2075打点。レジェンドとしての存在感を示し、仮に現在このまま引退したとしても将来の殿堂入りは確実とされるプホルスだが、50代の現役メジャーリーガーとなる栄誉もまた手にすることができるだろうか。

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