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MLB「チャレンジ」検証が特に難しいプレーは3種類 一塁での判定のカギは“グローブの革”

2019/09/19

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Getty Images

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2014年に導入され6年目、プロの目が集結

 メジャーリーグでビデオ判定による「チャレンジ制度」が設けられて6年目を迎えた。米スポーツ専門サイト『ESPN』では、MLB機構に対して取材を敢行し、16日(日本時間17日)付けで特集記事を配信。ビデオ検証でも特に判断が難しいとされるプレーについて紹介した。
 
 MLBにおけるチャレンジ制度は、2014年から導入された。ニューヨークにあるスタジオで多くのカメラ映像を基に検証し、際どいプレーに対する正確なジャッジが判定可能となっている。
 
 同サイトによると、現場の審判員から検証の要求がある前から既にスタジオでは試合映像を見ているが、公式にチャレンジが実施されれば、スタジオにいる審判員やスーパーバイザーとともにリプレー映像を改めて視聴するのだという。また、任意の数のアングルからそのプレー映像を見ることができ、2つの角度からの映像を同時に見ることで、より正確な判断を手助けしている。
 
 また同サイトは、このビデオ検証における判断で特に難しいとされる3つのプレーも紹介した。それは(1)死球の判定(2)ファールポールより上の打球に対するフェア、ファール判定(3)二塁ベースのタッチプレーの判定。それぞれの理由は以下の通りとなっている。
 
 (1)死球の判定
 
 ボールがバットまたは手の一部、あるいはその両方に当たったか。そのうち最初に当たったのはどこかが判定のポイントになる。スローモーション映像を見ての検証となるが、ボールがどんな軌道をたどっているかを判定するのは難しい。多くがバットに当たっている場合があるものの、それが“最初”であるとは限らない。
 
 (2)ファールポールより上の打球に対するフェア、ファール判定
 
 検証となれば何度も繰り返しリプレー映像を見る。しかし、その前にレビューをするかどうかは審判団の判断に委ねられる。
 
 (3)二塁ベースのタッチプレーの判定
 
 二塁での判定が他のベース寄りも際立って難しい理由は、カメラの位置にある。一塁、三塁、ホームベースがスタンドから近い(つまりカメラから近い)のに比べ、二塁ベースはどうしても遠くなる。さらに、二塁ベースはスライディングでオーバーしたり、スライディングにより足や手が浮いたりする場合が多く、小さい空間での瞬間的な際どいタッチプレーが検証の対象となる。
 
 さらに、同サイトが「ファンを驚かせる」ものとして取材で聞き出すことに成功したのが一塁での判定。多くの場合がフォースプレーだが、そのポイントになるのは「グローブの革」だ。
 
 タイミングとしては、走者がベースを踏む前に送球されたボールが「グローブの革の一部に触れている」と示された場合にアウトが宣告されるという。もちろん、その送球の捕球を完了するという必要があるが、とにかく捕球することを前提にグローブの一部がボールに触れていれば良いというのだ。
 
 スローでのリプレー映像を見ても際どいとされるプレーが数多くある中で、多くの審判員、スーパーバイザーの目が集まって、より正確な判断が下される「チャレンジ制度」。日本でも「リクエスト制度」があるが、野球における先駆けとなったMLBでのその現状が垣間見えるものであった。




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