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「最高の投手であることを示した」両軍の打のヒーローが語る田中将大

2カ月ぶりとなった本拠地での復帰戦、現役最強右腕マックス・シャーザー、そして世界最強打者ブライス・ハーパーと対した田中将大が圧巻の投球を見せた。

2015/06/10

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最強打者と互角の勝負

 田中も負けてはいない。同点の7回、先頭打者として対戦した第3打席は、1-2からセーフティーバントを試みたハーパーを力でねじ伏せ三振に打ち取った。

“He knows how to pitch,” Harper said. “He pitches to his strengths and it doesn’t matter who’s up there, he throws the way he wants to and it’s very tough.”
「田中はピッチングのやり方を知っているよ」とハーパーは言う。「自分の最大限の力で投げてくる、そこに誰が立っているかは関係ないんだ、彼は自分の投げたいように投げてくるし、それをやられると打つのはとても厳しい」

『New York Daily News』へ田中との初対決の感想を上記のようにハーパーは語っている。
 かたやメジャー最強打者への道を歩みだした首都ワシントンの主砲、かたやアメリカ最大の都市ニューヨークの若きエース候補。リーグこそ違うがオールスター、そしてプレーオフで幾度も繰り広げられるであろう対決の初戦は両者引き分けに終わった。

 田中の好投が期待通りなら、この日予想外の活躍を見せたのがヤンキースのショート、スティーブン・ドリュー。3回、シャーザーからライトに豪快な先制アーチを放ち通算1000本安打のマイルストーンを飾ると、8回にはまたもライトにダメ押しとなるこの日2本目のホームラン。

 昨季ヤンキース移籍後の打率は.150、今季も.175と低迷し、貧打の代名詞ともなりつつあるドリュー。伏兵のまさかの2本塁打は田中への大きな援護となった。そんなこの日の打のヒーローも地元紙『New York Times』紙上で「田中が健康な時、彼は今日のような支配的な投球を見せてくれる」(シャーザーに相当する投球をしたかについて)「疑いようがないよ」と田中の投球を絶賛している。

 豪快なホームランにエース同士の投げ合いと最高の夜になったニューヨーク、その中心を飾ったのは完全復活を見せた26歳の右腕、田中将大だった。

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出典:Masahiro Tanaka Flashes Form and Substance in Yankees Win by Seth Bergman in The New York Times on Jun.9 2015
Tanaka outduels Scherzer in Yankees’ 6-1 win over Nationals by Mark Feinsand in New York Daily News on Jun.10 2015

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