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マリナーズ・ヘルナンデス、大型契約最終年も来季へ意欲「チャンスある」 通算奪三振で殿堂選手抜く

2019/08/30

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今季残り登板は5試合か。残留か移籍か…奮闘続ける

 シアトル・マリナーズの“キング”ことフェリックス・ヘルナンデス投手が29日(日本時間30日)、敵地グローブライフ・パークでのテキサス・レンジャーズ戦に先発して5回3失点。勝利投手にはなれなかったが、歴代単独37位となる通算2508奪三振をマークした。
 
 試合前まで2505奪三振としていたヘルナンデスは、初回にソロ本塁打を浴び先制を許したが、マリナーズは2回に3得点し逆転に成功。リードをもらった右腕は、直後の投球で1点を返されるも2三振を記録した。
 
 そして続く3回は1死からダニー・サンタナ内野手に対してフルカウントから80.2マイル(約129キロ)のカーブで見逃し三振を奪い、通算2508奪三振に到達。通算373勝を挙げた殿堂入り投手のクリスティ・マシューソン氏を抜いて歴代単独37位に躍り出た。
 
 ヘルナンデスは4回併殺の間の失点でに同点に追い付かれ、結局5回87球(ストライク50球)を投げ切り、被安打5、与四球1、奪三振3、失点3の内容で降板。マリナーズは9回にオースティン・ノラ内野手の犠飛とオマー・ナルバエズ捕手の適時打で2点を勝ち越し5-3で勝利した。
 
 先発投手として試合を作ったことでヘルナンデスは勝利に貢献。米公式サイト『MLB.com』でも「勝利の一部であると考えられるべきだ」とされている。しかし「圧倒的ではなかった」と全盛期からの衰えも指摘しており、あくまで“最低限の仕事”であったと批評している。
 
 今季がメジャー15年目で現在33歳のヘルナンデスは、右肩の負傷もあって10試合の登板にとどまり1勝4敗、防御率6.02。シーズン終了後に2013年2月に結んだ当時の投手最高額となる7年1億7500万ドル(約186億円)の大型契約が切れる。
 
 今のところ契約延長の話は出てきていないが、2010年にサイ・ヤング賞を獲得した通算169勝右腕は「来年も野球をしたい。強くなることが目標。健康で良い投球ができれば、チャンスがあると思う。マリナーズに居続けるか、他の場所に行くかは分からないが」と来季以降の現役生活に意欲を語っている。
 
 マリナーズは今季残り27試合。その中でヘルナンデスは5試合に登板すると予想されており、来季へ向けたアピールも含めてどんな活躍を見せるのか注目が集まる。