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大谷翔平、脆弱マリナーズ投手陣に“お手上げ”状態 対左腕の三振の多さ顕著で克服急務

2019/07/15

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シーズン通算では好成績も…マリナーズが徹底した“コース”に沈む

 13日(同14日)の終了時点で、大谷が対左投手との対戦で2ストライクに追い込まれたケースは99回。そして、この場面で最も投じられているのはスライダー(35球)であり、ヒートマップが真っ赤になっているのが外角低めのボールゾーンだ。泳がされたスイングで凡退する場面は今季もしばしば目にしてきた光景だ。
 
 菊池vs大谷の第2ラウンドとなった、14日(同15日)のゲームでは2打席の対決で、1四球1三振という結果に終わった。2打席とも外角での勝負が目立ったが、試合後に菊池は「昨日のルブランの投球を参考にしながら外中心で攻めた。内は長打があるので、今日は外中心でした」と述べ、2打席目の三振については「(外角低めのボール球を)振ってもらえるような配球ができた」と語っている。フォーシームを高低に散らし、外のスライダーを振らせた第2打席目のマリナーズバッテリーの組み立ては見事であった。
 
 左投手(今季対戦打率.283)を苦にしない大谷であるが、左投手のボールゾーンへ逃げるスライダーに対して結果が芳しくないことは十分意識しているだろう。苦手とするマリナーズの3人の左腕は特別なボールはない分、最後に外のスライダーを振らせる配球を遂行している。お世辞にも優秀とは言えないマリナーズ投手陣ではあるが、こと大谷対策という面では成功を収めているようだ。他チームも大谷攻略の参考にしているはずだ。
 
 マリナーズ投手陣に対して、このままでは終われない大谷だが、リベンジの機会はすぐにやって来る。今週末、19~21日(同20~22日)にマリナーズと今季最後の対戦が組まれている。ローテーションから見ても、菊池、ゴンザレスとの再戦は濃厚だ。エンゼルス対マリナーズは8勝8敗のタイ。ポストシーズン進出を目指すエンゼルスにとっては絶対に叩いておかねばならない相手だ。大谷がどのように天敵マリナーズ投手陣に相対するのか非常に楽しみだ。

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