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新たな二刀流の形「オープナー+野手」で活躍中。レイズ傘下クローネンワース、3Aオールスターに出場

2019/07/11

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メリットの多い起用法か

 クローネンワースのここまでの投手成績は7回1/3を投げて、被安打4、奪三振9、自責点0、四死球8。四死球が多いことからわかるように、やや制球に難があるものの、150キロ台後半の力強い速球が魅力だ。
 
 打者としての成績は素晴らしい。ここまで75試合に出場し、打率.342(リーグ2位)、OPSは.973(リーグ5位)だ。オールスター戦と同様、公式戦でも1番ショートで先発出場することが多く、ホームランは10本、盗塁は11個と、長打力と俊足を兼ね備えている。
 
 マッケイもそうだが、先発投手+指名打者の「大谷翔平型」の二刀流選手はふつう登板日前後の試合を休む。だが、オープナー+内野手のクローネンウォースは毎日のように試合に出場している。それどころか、7月5日にはダブルヘッダーの1試合目をオープナーとして登板して無失点に抑え、2試合目には1番打者として先発出場し、5打数3安打1打点を挙げている。
 
 シーズンを通して、オープナー登板以外の試合に打者として出場できるなら、規定打席数に到達することが可能だ。試合の状況に応じて、いつ出番が来るかわからない通常のリリーフ投手とは異なり、オープナーであれば登板のタイミングは常にはっきりとしている。打撃優先の二刀流選手にとっては、この方式は調整面で大いにメリットがあるのではないだろうか。
 
 守備シフトやオープナーを導入し、そしてマッケイを二刀流として育成するなど、レイズは常に新たな試みでメジャーのトレンドを引っ張ってきた。 オープナー投手と野手を兼任するクローネンワース型の二刀流が成功すれば、そこに新たな業績が追加されることになるだろう。
 
 
角谷剛

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